この記事では、「世界遺産」と「国宝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「世界遺産」とは?
世界遺産とは、世界遺産条約に基づいて世界遺産リストに登録された文化財や景観、自然などをいいます。
世界遺産条約は、1972年にユネスコの総会で採択されました。
人類が受け継ぐべき顕著な普遍的な価値を持つものを世界遺産としてユネスコが認定しています。
世界遺産には、建物群や遺跡、文化的景観などがある文化遺産と地形や地質、生態系などがある自然遺産、両方の価値を備えた複合遺産があります。
代表的な文化遺産にはインドのタージマハル、自然遺産にはタンザニアのキリマンジャロ公園、複合遺産にはグアテマラのティカル国立公園などが挙げられます。
「国宝」とは?
国宝とは重要文化財のうち、特にすぐれているものをいいます。
重要文化財は建造物や絵画、彫刻、美術工芸品などの有形文化財の中で特に重要なものをいい、文化審査会を経て日本政府(文部科学大臣)が指定したものです。
この中からさらに重要なものとして指定されたのが国宝です。
また、国宝は単に国の宝という意味で使われることもあります。
「世界遺産」と「国宝」の違い
世界遺産はユネスコが認定しているもので、人類が共有すべき顕著で普遍的な価値を持つ文化財や景観、自然などをいいます。
それに対して国宝は日本政府が指定したもので、日本国内にある有形文化財のうち、特に価値が高いとされるものです。
世界遺産は不動産に限られていて、絵画や仏像など移動できるものは該当しません。
国宝は移動できるものも該当し、国宝には絵画や彫刻、古文書などもあります。
また、国宝は日本国内にあるものに限られています。
まとめ
世界遺産と国宝の違いは、認定している機関にあります。
ユネスコが認定しているのが世界遺産で、日本政府(文部科学大臣)が指定しているのが国宝です。
また、世界遺産は不動産に限られますが、国宝は不動産に限ったものではありません。