この記事では、「鬼の首を取ったよう」と「親の仇のよう」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「鬼の首を取ったよう」とは?
力の強い鬼の首を討ち取れば尊敬はされますが、それほど自分のためにならないという意味で使われているのが「鬼の首を取ったよう」【おにのくびをとったよう】です。
自分が人のために役立つ素晴らしい行為をしたと勘違いして、誇らしげに振る舞う人を指す言葉になります。
指示してくる者が愚かな行為したとき、自分が勝ったと錯覚することを意味するのです。
「親の仇のよう」とは?
嫌悪感を感じる相手を心底憎むことを「親の仇のよう」【おやのかたきのよう】といいます。
親を殺された人が酷く憎み、恨む気持ちを持って仇取るといった意味で使われている言葉です。
このようなところから、酷い言葉を言う人や見下す者を酷く嫌い、関わりたくないと思わせることを意味します。
また、程度が甚だしいという意味でも使われている言葉です。
「鬼の首を取ったよう」と「親の仇のよう」の違い
ここでは「鬼の首を取ったよう」と「親の仇のよう」の違いを、分かりやすく解説します。
普段は力を誇示する者が誤った行為したとき、自分の方が賢いと勘違いして傲慢な態度を取ることを「鬼の首を取ったよう」といいます。
もう一方の「親の仇のよう」は嫌悪を持つ人が相手を強く毛嫌いするという意味で使う言葉です。
「鬼の首を取ったよう」よりも猛烈に相手を憎しみ、鳥肌が立つほど嫌っている気持ちを強く伝えられます。
「鬼の首を取ったよう」の例文
・『口達者な姉に勝てたと、鬼の首を取ったような表情を見せる』
・『たいした問題ではないので、鬼の首を取ったようにうろたえるな』
「親の仇のよう」の例文
・『隣の人の料理にまで手を出してほうばる姿は、親の仇のようだ』
・『親の仇のように上司を憎み、逆らう部下は部署を移動させられた』
まとめ
相手に対して見せる態度を表すことわざを2つご紹介しましたが、どのような状態でどう使えば意味をうまく伝えられるかに目を向けてみるといいでしょう。