ビジネスやプレイベートで、何かの話し合いをする必要がある場合に、時間をかけて議論を行った後、最終的な決定方法として多数決を取ることも多いでしょう。
もともと多数決というのは過半数のみが同意している状態なので、結果に関して、その人たちには「異存ない」状態であっても、他の人他たちには不満があるかもしれません。
したがって全員が同意するまで議論すべきだという考え方も成り立ちます。
それでは、この「異存ない」とはどういう意味でしょうか。
また、「異論ない」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「異存ない」と「異論ない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「異存ない」とは?
「異存ない」とは、文字通り、何かの結論に対して「異なる思い」がないということを表す言葉です。
通常の文章の中では「異存ありません」や「異存ないですか」のように使われます。
「異論ない」とは?
「異論ない」とは、文字通り。
何かの議論において、「異なる意見」がないということを表す言葉です。
通常の文章の中では「異論はないでしょうか」や「異論ございませんか」のように使われます。
「異存ない」と「異論ない」の違い
「異存ない」と「異論ない」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、議論していることに対する反論がないという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、「不同意」ということがないと言っているのが「異存ない」であり、「異なる意見」がないと言っているのが「異論ない」ということになります。
つまり、「異存」の中には「それには賛成できない」という気持ちの場合があるが、「異論」の中にあるのは多くの場合は「自分の意見」であるということです。
しかし、この相違点は微妙なものなので、使われるシチュエーションとしてはほぼ同じと言っても「異論ない」でしょう。
「異存ない」の例文
・『今期は投資額を増やさないということに異存ないですか』
・『会議の決定に異存ありません』
「異論ない」の例文
・『今期は投資額を増やさないということに異論ないですか』
・『会議で決定したことに対する異論はありません』
まとめ
この記事では、「異存ない」と「異論ない」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。