何か仲間内で揉め事があった時には、必ず仲裁に入るような人がいるものです。
そのような人がまず話し始めるのは「事の顛末を教えて」というものでしょう。
それでは、この「事の顛末」とはどういう意味でしょうか。
また、「経緯」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「事の顛末」と「経緯」の違いを分かりやすく説明していきます。
「事の顛末」とは?
「事の顛末」とは、「ことのてんまつ」と読み、何かの事が発生してから具体的に何があったのかを明確にしたもののことを表す言葉です。
「経緯」とは?
「経緯」とは、「けいい」と読み、何かの事柄がここまで至った詳細な出来事や変化に関して記述したもののことを表す言葉です。
「事の顛末」と「経緯」の違い
「事の顛末」と「経緯」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、何かの出来事がどのように変化していったのかを示す言葉であるという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、その出来事の最初から最後までの変化を示しているのが「事の顛末」であり、何かが起こった事の原因となる出来事の変化を表すのが「経緯」ということになります。
この違いは現時点がいつかということとは関係なく、それぞれ起点と終点が違うということです。
つまり、「事の顛末」の起点はその一連の出来事の最初の出来事であり、終点は最後の出来事です。
「経緯」の場合は、起点は「問題」などの注目すべき事が発生した時点であり、終点は、それを遡ってその原因になった出来事が起こった時点となります。
「事の顛末」の例文
・『事の顛末を話してください』
・『事の顛末を知れば知るほど同情してしまいます』
「経緯」の例文
・『この件の経緯を話してください』
・『経緯を知れば、何が問題だったのかわかるでしょう』
まとめ
この記事では、「事の顛末」と「経緯」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。