この記事では、「テルトゥリアヌス」と「クレメンス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「テルトゥリアヌス」とは?
テルトゥリアヌスとは、ローマ時代の古代キリスト教の護教家として知られる人物です。
北アフリカのカルタゴで異教徒の家庭に生まれ、法律学や修辞学を学びました。
ローマに渡り弁護士として活躍しますが、キリスト教に改宗してカルタゴに戻ります。
厳格な信仰と禁欲生活を大事にし、多くの著作を残しました。
主な著作には、「護教書」や「マルキオン反芻」「異端者への抗弁」「キリストの肉について」などがあります。
「クレメンス」とは?
クレメンスはローマ時代に活躍した人物で、古代キリスト教の護教家として知られています。
エジプトのアレクサンドリアを拠点に活動していたため、アレクサンドリアのクレメンスと呼ばれることもあります。
出身はギリシアのアテナイで、異教徒の家庭に生まれますがキリスト教に改宗しました。
ギリシア哲学と文学はキリスト教へ人々を導くためにあると考え、ギリシア思想とキリスト教神学を結び付けてキリスト教神学を発展させました。
「ストロマテイス」や「プロトレプティコス」といった著作があります。
「テルトゥリアヌス」と「クレメンス」の違い
テルトゥリアヌスもクレメンスも、古代キリスト教の護教家であることは共通しています。
テルトゥリアヌスはカルタゴで活動しており、哲学とキリスト教の信仰を切り離そうとしました。
哲学とキリスト教の違いを際立たせ、キリスト教の方が哲学よりも優越すると説いたのです。
クレメンスはアレクサンドリアで活動しており、キリスト教徒哲学の関係において哲学にも一定の役割があると唱えています。
まとめ
テルトゥリアヌスもクレメンスもローマ時代に活躍した古代キリスト教の護教家です。
哲学と信仰を切り離そうとしたのがテルトゥリアヌスで、クレメンスは哲学にもキリスト教での役割があると考えていました。