この記事では、「彩り」と「明度」の違いを分かりやすく説明していきます。
「彩り」とは?
「彩り」は「いろどり」と読み、色合い、配色などを指す言葉です。
「彩」の文字は、「木の実の採取」+「艶やかな髪」から成り立ち、様々な色合いの中から選び出すといったニュアンスがあり、転じて「いろどり」「色合い」という意味として使われるようになったようです。
また、「彩」の文字には他にも「美しさ」「おもしろみ」「はなやかさ」という意味合いも含まれることから、色味をつける以外にも華やかさや風情を加えることを指す表現として「彩りを添える」という言葉がよく用いられています。
「明度」とは?
「明度」は「めいど」と読み、物事や状態の「明るさの度合い」を指す言葉です。
「明度」は、光の強さを表す尺度ではなく、色から受ける明るさ暗さの印象や心理的な尺度を表す言葉になります。
例えば、同じ花壇を見ているとして、日向の状態と日陰の状態では、花壇の花々からうける色味の明るさ暗さの印象が違います。
当然、日中の花壇は明度が高く、夜間の花壇の明度は低くなるわけです。
「彩り」と「明度」の違い
「彩り」と「明度」は、どちらも色味から受ける印象を指す言葉ですが、ニュアンスに違いがあります。
「彩り」は、「色合い」「配色」「華やかさ」「風情」などを表す言葉で、「明度」は、「色から受ける明るさと暗さの心理的な尺度」ということができます。
このことから、「彩り」も「明度」も、「感覚的」「心理的」な表現として用いられるともいえるでしょう。
色には「三属性」という性質があり、色相・彩度・明度を持ち合わせています。
「彩り」という言葉は、この性質には含まれておらず、「明度」は三属性のひとつであることがわかります。
例えば、「彩り鮮やかな食卓」であっても、電気を消して真っ暗にしてしまうと明度が低下し彩りを楽しむことができません。
このように、「彩り」と「明度」には、色味や印象についての関りがあるといえるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
「彩り」と「明度」は、目に見える色味や華やかさ、鮮やかさに関する言葉であるといえますが、ニュアンスと意味合いに違いがあることがわかります。