この記事では、「距離」と「道のり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「距離」とは?
「距離」には、「ある2点間のへだたり」「人間関係の信頼度や親密度」「数学的な二点を結ぶ長さ」などいくつかの意味合いがあります。
「距」の文字には、「人の胴体と立ち止まる足」+「しりぞける」という成り立ちがあることから、「へだたり」「至る」「去る」といった意味合いがあります。
「離」の文字には、元々は「チョウセンウグイス」を表す漢字でしたが、後に「列」や「刺」と同様の、「切れ目を入れてはなす」という意味合いになったとされています。
このことから、「距離」は「切り離された物の間のへだたり」というニュアンスがあるとわかります。
「道のり」とは?
「道のり」は、目的地までの行程や道順を表す言葉で、「道程」と漢字表記する場合もあります。
また、「程」の文字には「稲穂が成長し突き出る様子」という成り立ちがあり、「ほどあい」「ながさ」「伸び」といった意味合いがあります。
「道のり」を用いるのは、「人が目的地まで歩いて行ける道順」を指すことが多いことから、「行程」「道順」「経路」といった言葉が同意語といえます。
「距離」と「道のり」の違い
「距離」と「道のり」は、似たような言葉のように感じますが、意味合いとニュアンスに違いがあります。
「距離」は主に二点を結ぶ間の長さやへだたりを意味し、「道のり」は主に目的地までの通り道を意味します。
特に「道のり」は、「過程」のニュアンスが含まれるため、どのようにすれば目的場所まで行くことができるか、あるいは、どうやって目的地までたどり着くことができたのかを表す言葉といえるわけです。
一方の「距離」のは、そのような意味合いは持ち合わせていません。
使い方の違いとしては、「目的地までの距離」「自動車の走行距離」「二人の距離」などがあり、「駅までの道のり」「人生の道のり」「あまりにも遠い道のり」などがあります。
まとめ
いかがでしたか。
「距離」と「道のり」は、似ているようで違いがある言葉です。
漢字の由来からも本来の意味やニュアンスを知ることができます。