高校時代に学んだことで、役に立っていないと思うことの筆頭が「古文」の授業でしょう。
すでに使われていない言語の文法はややこしいだけでしたが、それでも多くの人の頭に残っているのが「ありおりはべりいまそかり」と言う呪文でしょう。
その中でも「いまそかり」は強烈な印象でした。
それでは、この「いまそかり」とはどういう意味でしょうか。
また、「おはす」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「いまそかり」と「おはす」の違いを分かりやすく説明していきます。
「いまそかり」とは?
「いまそかり」とは、日本の古語で使われていた「居る」や「行く」の尊敬表現の一つで、現代語の「いらっしゃる」に相当するものです。
「おはす」とは?
「おはす」とは、日本の古語で使われていた「居る」や「行く」の尊敬表現の一つで、現代語の「いらっしゃる」に相当するものです。
「いまそかり」と「おはす」の違い
「いまそかり」と「おはす」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、古語で「いらっしゃる」と言う意味であるという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、ラ行変格活用するのが「いまそかり」で、サ行変格活用するのが「おはす」と言うことになります。
意味としては両方とも「いらっしゃる」と言うもので変わりはないのですが、「いまそかり」の方が尊敬の段階として高いと言うことと、「おはす」はさらに使役や受け身の意味を持つ場合にも使われるという違いはあります。
ラ行変格活用は、一般的な活用ではなく、「ら、り、り、る、れ、れ」という活用をするのに対して、サ行変格活用は「さ、し、す、する、すれ、せよ」という活用をします。
他にもナ行変格活用やカ行変格活用というものもあります。
「いまそかり」の例文
・『よんどころなきいまそかりけり』
・『いまそかりけるたかたの中将ともうす』
「おはす」の例文
・『親王おはしましけり』
・『ここにおはする姫は』
まとめ
この記事では、「いまそかり」と「おはす」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。