同じような意味を持つ言葉として「あらまし」と「あらすじ」があります。
この2つは何を基準に使い分けられているのでしょうか。
この記事では、「あらまし」と「あらすじ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あらまし」とは?
「あらまし」とは、「事柄の大まかな内容」を意味する言葉です。
ある事柄についてそれを聞けばだいたいのことが理解できるような大まかな内容を意味します。
何があってどうなったのか程度の簡単な内容に対して用いる表現であり、個別具体的な情報は含みません。
事情を知らない人に対して説明する時に使うような概要に対して用いられる言い方です。
「あらすじ」とは?
「あらすじ」とは、「物語の大まかな筋」を意味する言葉です。
小説や映画、漫画など物語作品のだいたいのストーリーを意味します。
本来はおおよその筋道を表す言葉で論文や評論など物語以外に対しても使われていましたが、現在は始まりから一続きのストーリーがある物語作品に対してのみ使われている言葉です。
作品を全て読まなくても大まかなストーリーを理解するために作られるもので、一般的には作品にまだふれたことがない人に対しての説明として作られます。
「あらまし」と「あらすじ」の違い
「あらまし」と「あらすじ」の違いを、分かりやすく解説します。
「あらまし」と「あらすじ」の違いは「事実性」です。
どちらも大まかな内容を表す言葉ですが「あらまし」は事件や出来事など実際にあった事実が対象なのに対し「あらすじ」は物語として人によって作り上げられたストーリー性を持つ作品が対象です。
ニュースやドキュメンタリーなど実際にあった事柄に対しては「あらまし」を使い人が考えた話に対しては「あらすじ」を使う、という基準で区別されます。
「あらまし」の例文
・『事件のあらましを説明する』
・『事のあらましを最初から話す』
「あらすじ」の例文
・『巻頭にあらすじを書いておく』
・『あらすじだけではよくわからない』
まとめ
「あらまし」と「あらすじ」では使う対象が異なります。
ニュアンスを正しく理解して使い分けてください。