「あくどい」と「くどい」はそれぞれどのような意味で何が違うのでしょうか。
 この記事では、「あくどい」と「くどい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あくどい」とは?
「あくどい」とは、「度を超えてきつく好ましくない」という意味で使われる表現です。
 行動の中に嫌味や悪意が混じっているさまを表します。
 諸説ありますが食材を茹でた時に浮かび上がる嫌な匂いや味のかたまりである「あく」に由来するという説が有力です。
 食材にあくが残ったままだと食べた時に苦味や渋みなど嫌な味がしてしまいます。
 そのようなあく混じりのあくっぽい様子を表す言葉が「あくどい」です。
 物事の中に悪さを含むニュアンスもあることから「悪どい」だと思われがちです、一般的に正しい表記とはされておらず、ひらがなで「あくどい」と書くのが正しい書き方です。
「くどい」とは?
「くどい」とは、「うんざりするくらいしつこい」という意味で使われる言葉です。
 物事がすっきりしておらず後まで嫌な感じが残る様子を表します。
 一般的にはキレのよさを求めているのにキレが悪く不快感がある場合に使う表現です。
 すぐに消えないまとわりつくようなしつこさやいつまでも終わらないいらだたしさなど、うんざりさせられるニュアンスを含む言い方です。
「あくどい」と「くどい」の違い
「あくどい」と「くどい」の違いを、分かりやすく解説します。
「あくどい」と「くどい」はどちらも嫌な感じを表す言葉ですが「あくどい」は物事を客観的に見た時に感じられる嫌な感じを表すのに対し「くどい」は主観的に感じる嫌な感じを表す、という違いがあります。
「あくどい」は人を騙したりごまかしたりなど悪意のニュアンスを含みますが「くどい」はしつこさやキレの悪さなど不快感はあるものの必ずしも悪意を含むとは限りません。
 善意で何度もしつこく勧めてくる行為もされた側がうんざりすれば「くどい」に当たります。
「あくどい」の例文
 ・『あくどい手口』
 ・『あくどいやり方で人を騙す』
「くどい」の例文
 ・『油がくどいのでもう食べられない』
 ・『何度も同じ話を繰り返してくどい』
まとめ
「あくどい」と「くどい」では意味が全く異なります。
 それぞれの意味を正しく理解して使いましょう。



