敬語の使い方というのは難しいもので、特に尊敬語や謙譲語をどのような場合にどのように使うかは国語の専門家でも迷うような時があります。
また、もっと簡単なことでも通常の動詞を尊敬の形にするというのも難しいことです。
例えば、「行かれる」という表現がありますが、この「行かれる」とはどういう意味でしょうか。
また、「行く」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「行く」と「行かれる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行く」とは?
「行く」とは、改めて説明する必要もないくらい一般的な言葉として認知されているもので、英語の「go」と同じ意味を持つ言葉です。
特定の場所から別の場所に移動することで、通常「行く」は今いる場所から別の場所に移動することになります。
逆に対義語として認識されている「来る」はどこか他の場所からこの場所に移動するという意味になります。
「行かれる」とは?
「行かれる」とは、「行く」に「れる」という接尾語がついたもので、普通の「行く」とは別のニュアンスを持つ言葉として使われます。
その違いに関しては次の項で詳しく説明します。
「行く」と「行かれる」の違い
「行く」と「行かれる」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、英語の「go」という単語に相当する動詞として使われるということは同じですが、どこが違うのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、「行く」を尊敬表現に変えたものが「行かれる」ということになります。
実は、「れる」という接尾語には、もう一つ「受身」という意味に変える時にも使われるのでその判別が必要なのですが、例えば「待つ」に対して「待たれる」は誰かが「待つ」ことを尊敬語にした場合と、自分から見て「待たれてしまう」という受け身表現の場合があるのです。
しかし、今回の「行く」に関しては、受け身の「行かれる」という意味で使うことがあまりないので、尊敬表現をメインに考えて問題ないでしょう。
「行く」の例文
・『行きつけのお店まで行く』
・『ここから駅まで行くのにどのくらい時間がかかりますか』
「行かれる」の例文
・『駅まで行かれるのならこの道で間違いありません』
・『うっかりしていたら先に行かれてしまいました』
まとめ
この記事では、「行く」と「行かれる」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。
