たとえば、新しいプロジェクトが開始早々に必要な人員が割り当てられていない状況がわかったような時に使われるのが「前途多難」という言葉です。
それでは、この「前途多難」とはどういう意味でしょうか。
また、「前途洋々」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「前途多難」と「前途洋々」の違いを分かりやすく説明していきます。
「前途多難」とは?
「前途多難」とは、文字通り「前途」が「多難」であることを表した言葉です。
「前途」とはこれから先の将来、「多難」とは難しいことが多いという意味なので、併せて、将来的に大変だということになります。
「前途洋々」とは?
「前途洋々」とは、文字通り「前途」が「洋々」であることを表した言葉です。
「前途」はすでに解説した通りで、「洋々」は海がどこまでも豊富に水を蓄えている様を言うので、併せて将来的に良いことがたくさん待っているという意味になります。
「前途多難」と「前途洋々」の違い
「前途多難」と「前途洋々」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、これから先の状況に関して予想した表現であることは同じですが、根本的な意味が違います。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、将来に不安があるのが「前途多難」で、将来に不安が無いのが「前途洋々」ということになります。
つまり、まったく正反対の意味を持つ言葉なのです。
したがって、たとえば結婚式の披露宴のあいさつで、「お二人の道のりは前途多難で」などと間違えると新郎新婦に後々まで恨まれることになります。
「前途多難」の例文
・『あの会社は設立と同時に不祥事が発覚し「前途多難」です』
・『最初は「前途多難」と言われていましたが、今では順風満帆です』
「前途洋々」の例文
・『若いお二人の「前途洋々な」門出を皆様でお祝いください』
・『あの人には「前途洋々」たる将来が待っています』
まとめ
この記事では、「前途多難」と「前途洋々」の違いを、解説してきました。
ここで解説した内容を覚えておいていただければ、何かの時に役に立つでしょう。