アメリカ大陸で車を借りてある程度の長い距離をドライブすると、その大地がどこまでも平らであることに気づきます。
それは日本では北海道あたりでないと味わえない感覚ですが、そんな景色を見ると「侵食平野」という言葉が浮かんできます。
それでは、この「侵食平野」とはどういう意味でしょうか。
また、「堆積平野」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「侵食平野」と「堆積平野」の違いを分かりやすく説明していきます。
「侵食平野」とは?
「侵食平野」とは、障害物のないエリアが風や雨などに当たって侵食されて、平らになった状態の平野のことを表す言葉です。
「堆積平野」とは?
「堆積平野」とは、河川などがあるエリアで、運ばれてきた土砂が堆積して平らになった平野のことを表す言葉です。
「侵食平野」と「堆積平野」の違い
「侵食平野」と「堆積平野」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、平野であることは同じで、ちょっと見ただけでは違いはわかりませんが、実は根本的な違いがあります。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、風雨が削り取って作られたのが「侵食平野」で、土砂が集まってできたのが「堆積平野」ということになります。
この違いは掘ってみればすぐにわかり、「侵食平野」の地下はすぐに大きな岩盤にあたるのに対して、「堆積平野」では地下は掘り進んでも土や砂ということです。
「侵食平野」の例文
・『「侵食平野」は、長い年月で大地が侵食されて平らになったものです』
・『アメリカ大陸の平らな多くの場所は「侵食平野」として出来上がったものです』
「堆積平野」の例文
・『関東平野は日本の代表的な「堆積平野」と言えるでしょう』
・『「堆積平野」は長い年月をかけて河川が運んできた土や砂などが堆積してできたものです』
まとめ
この記事では、「侵食平野」と「堆積平野」の違いを、解説してきました。
ここまで説明してきたように、「侵食平野」には地盤の変動があるとできることはないので、火山の上にあるような日本においてはそもそも成立しようがありません。
したがって、どこまでも平らな大地を見るためにはやはりアメリカやヨーロッパの郊外に出かけてゆくしかないのですが、行くだけの意味はあるような体験なのは確かでしょう。