この記事では、「高じる」と「高ずる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「高じる」とは?
高じるとは、元々ある気持ちが強くなることをいいます。
また、悪い状況がますます悪化してひどくなることを表す場合もあります。
良い意味でも悪い意味でも使われています。
高じるは口語の文法に則った語尾で、日常的な会話で使われる言葉です。
口語は話し言葉を表しています。
「高ずる」とは?
高ずるとは高じると意味が同じで、気持ちが強くなったり状態がますます悪化すること等を表しています。
高ずるという語尾は文語文法に則ったものです。
文語は文章で書く時に用いられる言葉で、話し言葉では使われません。
そのため小説などで高ずるという表現を用いることはありますが、日常会話で高ずるということはまずないでしょう。
「高じる」と「高ずる」の違い
高じるも高ずるも意味は同じです。
ただし、高じるは口語で、高ずるは文語という違いがあります。
口語は話し言葉なので、日常的な会話で用いられるのは高じるの方です。
高ずるは文章を書く時に使用する言葉ですが、堅苦しい表現になります。
そのため現代的な小説などでは、高ずるではなく高じるを使うことも多いです。
文章だからといって、必ず高ずるを使わなければいけないというわけではありません。
高ずるというと、古めかしさが感じられます。
高ずるはあまり使われないので間違いではないかと思ってしまう人もいますが、使い方としては高じるも高ずるも正しいです。
「高じる」の例文
・『地球温暖化が高じると夏に屋外で活動するのは難しくなる』
・『趣味の料理が高じてピザ窯を作った』
「高ずる」の例文
・『持病が高ずることで起き上がるのも難しくなる』
・『気持ちが高ずると叫びたくなる』
まとめ
高じるは話し言葉として使われる言葉で、高ずるは書き言葉として使われる言葉です。
高ずるの方が堅苦しく、古めかしい印象があります。