ベーコンのイタリア名ではない?パンチェッタとベーコンの違いとは?
この記事では、「パンチェッタ」と「ベーコン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「パンチェッタ」とは?
バブル期に定着したイタリア料理で使われる具材でもあり、「パンチェッタ」といえば「ベーコン」のイタリア名だと少なくないと言えるでしょう。
実際のところ生ベーコンと呼ばれる事もあり、少なからず間違いではありません。
元々は豚のバラ肉を指す言葉でしたが、イタリア南部のカタブリア州から生まれた豚肉の塊に荒塩を刷り込んで熟成させたウエットタイプのものが一般的。
またパルミジャーノ・レッジャーノやオリーブオイルなどと同様にDOP指定されたものもあり、伝統的なイタリアの食材と言って過言ではありません。
「ベーコン」とは?
その名前から世界史の授業で学ぶ哲学者“フランシス・ベーコン”を思い浮かべた方も少なからずいらっしゃると思われます。
実際に彼が世界に伝播する一端を作ったとの説もあるほどで、大英帝国時代のイギリスを通じて世界に広まりました。
発祥は古く紀元前のデンマークの豚肉の塩漬けと言われています。
古くからある料理につき、世界中に伝播して独自の発展を遂げた食材であるのは間違いありません。
「パンチェッタ」と「ベーコン」の違い
「パンチェッタ」と「ベーコン」の違いを、分かりやすく解説します。
前者はその名前自体がイタリア語でバラ肉を指すだけに豚のバラ肉を使った塩漬けが定義だと言えます。
よく後者との違いについては燻製の工程を入れていないと言われるもの、実際には種類は複数存在。
燻製工程を経たものも存在するのが本当のところでしょう。
実際には日本の大手食品メーカーが販売している商品の様に“燻液”につけて薫製風にしてあるものがある為、一概には言えません。
むしろ後者は世界で独自の発展を遂げたのが大きな違いだと言えるでしょう。
特にアメリカで生まれたとされる「ショルダーベーコン」や第二次世界大戦終了直後の日本人の食事を支えた「鯨ベーコン」などはその代表的なものです。
まとめ
「パンチェッタ」は名前が指す通り、基本は豚のバラ肉の塩漬けが定義だと言えるでしょう。
薫製の有無はするものも存在するという程度です。
またDOP認定があり、イタリアの伝統的食材であるのは間違いありません。
「ベーコン」はデンマーク発祥、イギリスを通じて世界に広まったとされ、世界中で独自の発展をしました。
バラ肉以外の「ショルダーベーコン」や日本の主流である薫製しない薫液に浸した大量生産タイプ、また鹿肉や鯨などを素材に使ったものなど多種多様だと言えます。