国内では悪いイメージが先行、しかし海外では人気の高かったニホンイタチとチョウセンイタチの違いを解説!この記事では、「ニホンイタチ」と「チョウセンイタチ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ニホンイタチ」とは?
1975年のアニメ『ガンバの冒険』に登場するノロイは八丈島のネズミ駆除用に導入されたニホンイタチがモチーフな事で有名。
可愛らしい外見はしているもの民家に住み着き家畜を襲う害獣として認知されていました。
「ニホンイタチ」は日本固有種のネコ目イタチ科の動物です。
かつては東北から九州までの平野部に多く見られた動物なのは各種文献でも明らかです。
しかし戦前から「Japanese mink」としての毛皮需要が高く乱獲により数が激減。
その後「チョウセンイタチ」との生存競争に敗れる形で生息域を平野部から山間部に移す事になりました。
「チョウセンイタチ」とは?
前述した通りにイタチの毛皮は欧米ではミンクとして扱われていた事に加え、昭和初期から長らく続く日中戦争〜太平洋戦争の戦禍の中で導入されたと思われるのが本種です。
戦後に移入されたとも、戦前の養殖の中で「ニホンイタチ」に混じっていたとも言われますが、正確な事はわかっていません。
その後生存競争に勝つ形で「ニホンイタチ」を平野部から放逐しました。
ただし現在では「チョウセンイタチ」は令和3年から「シベリアイタチ」に名称変更されており、前述の名称は使われていません。
「ニホンイタチ」と「チョウセンイタチ」の違い
「ニホンイタチ」と「チョウセンイタチ」の違いを、分かりやすく解説します。
前者は日本固有種ですが、沖縄では外来種として扱われています。
後者は外来種ですが明確な導入時期は不明。
いずれにせよ昭和初期の10〜20年の期間で移入し、前者を山間部に放逐する事になりました。
外見上の違いからの見分け方は尾っぽの長さであり、頭胴長の半分以上なのが「チョウセンイタチ」になります。
また「ニホンイタチ」に関しては雌が禁猟期対象の生物です。
このため環境省が誤認捕獲を防ぐ施策をうちました。
見分け方としては同種の雌は両種の雄雌で飛び抜けて小柄なのが特徴。
16cm〜25cmと小さく最大の個体でも「チョウセンイタチ」の小柄な個体に及びません。
また体色も茶褐色や赤褐色の濃色と山吹・黄金系の淡色の違いがあるため一目瞭然とも言えるでしょう。
まとめ
「ニホンイタチ」は日本固有種のイタチで「Japanese mink」と呼ばれるほど戦前から欧米での毛皮需要が高かったのは余り知られていません。
古くから存在した害獣として扱われてきましたが、生存競争により今日では平野部で見掛ける事はなくなりました。
「チョウセンイタチ」は令和3年をもって「シベリアイタチ」に名称変更。
外来種で雄は頭胴長よりも尻尾が長いのが特徴。
両種は尻尾の長さで容易に見分ける事ができるでしょう。
またニホンイタチの雌は別格に小さいため、こちらの判別も容易です。