音響に関する言葉として「サラウンド」と「ステレオ」があります。
2つの言葉はそれぞれ何をどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「サラウンド」と「ステレオ」の違いを解説します。
「サラウンド」とは?
「サラウンド」とは、「音を立体的に再生する音響システム」を指す言葉です。
「サラウンド」の使い方
人間の耳は音を聞く時に前後左右を含め立体的に認識しています。
何かの音を聞いた時にどの方向から聞こえてくるのか判断できるのが立体的に知覚している証拠です。
レコードプレーヤーやCDプレーヤーなどの音響システムはできるだけ生音に近いリアルな音の再生を目指しますが、装置に付随するスピーカーを使うだけの単純なシステムでは音の方向が限られるため立体的な音を再現するにも限界があります。
音を立体的に聞かせるため聞き手の周囲を取り囲むようにスピーカーを配置し包み込むように再生する立体音響システムを「サラウンド」といいます。
奥行きや上下など現実に近い音を再現できる高品質なシステムですが最低でもスピーカーが5つ以上必要になる高級な音響です。
「ステレオ」とは?
「ステレオ」とは、「スピーカー左右のスピーカーで異なる音を再生時立体的な音を再現する音響装置」を指す言葉です。
「ステレオ」の使い方
左の耳に聞かせる音と右の耳に聞かせる音を別の音にすることで立体的に音を再現するシステムを指します。
スピーカーやイヤホンなど音を直接鳴らす機材が左用と右用で2つ必要です。
「サラウンド」と「ステレオ」の違い
「サラウンド」と「ステレオ」の違いは「スピーカーの数」です。
前に3つ後ろに2つの5つのスピーカーで音を立体的に再現する音響システムが「サラウンド」で、左右2つのスピーカーをにより音を立体的に再現するシステムが「ステレオ」です。
音の立体感は「サラウンド」のほうが「ステレオ」よりも上で音響システムとして上位に位置付けられます。
音響的には上回る「サラウンド」ですが必要なスピーカーの数が多く容易に設置できないというデメリットがあります。
2つのスピーカーのみで実現できる「ステレオ」は設置が容易でヘッドホンやイヤホンでも使えるのが大きなメリットです。
まとめ
「サラウンド」と「ステレオ」はスピーカーの数の違いで区別されます。
音響関係では基本的な用語なのでそれぞれどんなシステムなのか理解しておきましょう。