汎用性が高いのが無水エタノール?
この記事では、「無水エタノール」と「消毒用エタノール」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無水エタノール」とは?
アルコール濃度99. 5vol%以上で蒸発しやすいのが特徴。
それゆえに高アルコール濃度ですが消毒には向かないと言っていいでしょう。
使用に向いているのは掃除であり、特にすぐ蒸発する事から精密機器のセンサー、感知部分の汚れ落としには向いています。
例えばブルーレイレコーダーやCDプレーヤーのレンズです。
感知部分に綿棒に「無水エタノール」を含ませて触れるだけで大抵の場合回復可能でしょう。
またリモコンや電池の接点部分などに接点回復剤を使用する前に「無水エタノール」を使うだけで不具合が回復する場合も多いと思われます。
希釈すれば「消毒用エタノール」も可能。
その他様々な用途に使えるため、自分でアレコレ試すのが好きな方にはある意味必需品とも言えるでしょう。
「消毒用エタノール」とは?
アルコール濃度76. 9〜81. 4vol%のエタノールで「無水エタノール」や通常の「エタノール」よりもアルコール濃度が低くなっています。
当然ながら消毒向きであり、COVID-19が流行した2020年から現在まで日常的に使う頻度は極めて高かったと思われます。
インフルエンザウイルスや腸管出血性大腸菌O157の予防には70%以上のアルコール消毒液は有効。
混同しやすいのはノロウイルス等の感染についてはあまり効果がありません。
手足の消毒以外には手足が触れるものへの除菌、キッチン、バス周りの除菌、殺菌消毒に使われると言っていいでしょう。
「無水エタノール」と「消毒用エタノール」の違い
「無水エタノール」と「消毒用エタノール」の違いを、分かりやすく解説します。
「無水エタノール」は限りなく水が入っていない「エタノール」になり99. 5vol%以上がその基準です。
「消毒用エタノール」は76. 9〜81. 4vol%とインフルエンザウイルス等の消毒に効果のあるアルコール濃度70%以上のエタノールです。
「無水エタノール」は当然ながら精製水で希釈すれば、通常の「エタノール」にも「消毒用エタノール」にもなるのが特徴。
逆に「消毒用エタノール」を「無水エタノール」にするのはできない訳ではありませんが非現実的だと言っていいでしょう。
「無水エタノール」はそれゆえに汎用性が高いとも言えます。
まとめ
「無水エタノール」はほとんど水が含まれない「エタノール」です。
そのため汎用性が高く様々な用途に使用可能。
特に揮発性が高いためデリケートな電化製品の基盤やセンサー部のクリーニングにも有効です。
精製水さえあれば「エタノール」「消毒用エタノール」も精製可能なのは言うまでもありません。
逆に「消毒用エタノール」のアルコール濃度を上げるのは現実的ではなく消毒、殺菌に特化した「エタノール」とも言えます。