この記事では、「棗」と「デーツ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「棗」とは?
棗とはクロウメモドキ科の植物で、果実は食用とされています。
漢字で棗と書いて「なつめ」と読みますが、夏に芽が出ることから名づけられました。
南ヨーロッパか中国が原産とされており、日本には奈良時代よりも前に伝来しています。
果実は赤く、干したものをお菓子の材料などに用いることもあります。
ビタミン類が豊富に含まれていて、中国では生薬として用いられてきました。
韓国では薬膳料理などに用いられます。
「デーツ」とは?
デーツとは、ナツメヤシの果実のことをいいます。
ナツメヤシはヤシ科に属する植物で、果実は北アフリカや中東でよく食べられています。
その歴史は古く、古代エジプトでは既に栽培されていたといわれます。
デーツの語源はギリシア語の「dactylos(ダクティロス)」で、「指」という意味があります。
イスラムでは断食をするラマダンの後、最初に食べる食事になります。
デーツはそのままでも食べられますし、干したりジャムやお菓子に加工したりして食べることもあります。
甘味が強いので、天然のキャンディと呼ばれたりもします。
近年、健康志向の高まりもあって砂糖の代用品として用いられることもあります。
「棗」と「デーツ」の違い
どちらも「なつめ」という名前が付いているので混同されやすいですが、棗とデーツがなるナツメヤシは全く違う植物です。
果実もデーツの方が棗よりも一回り程大きく、甘味が強いです。
棗にも甘味はありますが、ほんのりとした甘さになっています。
また、棗には酸味もあり、砂糖で煮たりして加工して食べることが多いです。
デーツはそのままでも食べることができ、地域によっては主食としているところもあります。
まとめ
棗とデーツは全く違う植物の果実です。
デーツの方が棗よりも大きく、甘味が強いです。
棗は生薬や薬膳料理などに用いられることもあります。