この記事では、「チャドクガ」と「ドクガ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「チャドクガ」とは?
お茶の木や山茶花【さざんか】といった葉に卵を産むのが「チャドクガ」であり、卵が孵化して毛虫になれば縦に寄り集まって集団で生きます。
背中に橙赤色が出たサナギに成長すると、マユに付けている毒針で敵となるものを追い払います。
羽化すると最大で25ミリになり、薄いベージュ色に成長する蛾です。
また、卵やサナギだけではなく、成虫になっても毒針を捨てません。
毒が人間の体内に入ってもすぐ症状が表れるのではなく、時間が経ってから小型の赤い丘疹が集中して出てきて、強烈な痒みが出てしまう厄介な蛾です。
治るまで2週間は要するため、山茶花や椿の手入れをするときは葉の裏を見ておく必要があります。
「ドクガ」とは?
気温が高くなる春から大量に発生するのが「ドクガ」であり、毒針を持つ毛があるのが特徴的な虫です。
幼虫の頃は全体的に黒く、背中に橙色の斑紋が一列に並びます。
ツツジや桜といった花が好物で、群れて食事する姿が見られる蛾です。
触れると痒みが走り、掻き毟れば奥に毒針が入ってしまいます。
6月に入ると全長30ミリほどに成長した黄褐色の成虫が現れて、卵を葉の裏側に産み付けるのも特徴的です。
孵化した後は、葉の下で冷たい風をよけながら冬を越して、また春になると現れます。
「チャドクガ」と「ドクガ」の違い
「チャドクガ」と「ドクガ」の違いを、分かりやすく解説します。
成長してサナギになると背中に橙赤色の縞模様が縦に表れるのが「チャドクガ」です。
卵のまま冬を越して孵化した毛虫は1年を通して集団で生きる習性があります。
また、山茶花や椿といった花を好み、毛虫は1年を通して同じ場所にかたまって集団で生きる蛾です。
もう一方の「ドクガ」は橙色の斑紋がくっきり背中に出るのが特徴的で、幼虫の状態になって越していくといったところが異なります。
他にも年に1回だけ発生して、桜や薔薇、ツツジといった色の美しい花に付き、幼虫になると散らばっていく習性を持つ虫です。
まとめ
2種類の蛾について取り上げましたが、好む花や冬の越し方、背中に出る色など複数の違いが見られます。
資料を見て、どのように異なるか自分なりに調べてみるといいでしょう。