柔道、剣道とともに、日本で武道の一つとして認知されているものが「合気道」です。
それでは、この「合気道」とはどういうものでしょうか。
また、「大東流合気柔術」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「大東流合気柔術」と「合気道」の違いを分かりやすく説明していきます。
「大東流合気柔術」とは?
「大東流合気柔術」とは、源義光から甲斐の武田氏、そして会津に伝えられた日本の武術の一つの流派で、「合気柔術」ともよばれるものです。
教えられた内容に関しては秘密を守ることが求められたので、結果として一本の流れで伝承されておらず、中心的な組織も新財しないため、様々な流派が乱立している状況になっています。
体の小さなものでも相手の力を利用して技をかけるという意味では柔道に通じるものもあります。
体だけではなく武器も扱います。
「合気道」とは?
「合気道」とは、前述の「大東流合気柔術」や「講道館柔道」の流れの中で誕生したもので、今では日本の武道のひとつとして広く知れ渡っているものです。
創始者である植芝盛平は、大東流の武田惣角に師事した後、宗教団体大本の出口王仁三郎に傾倒したことで、武術に宗教的な精神を加えたものが「合気道」の源流になっています。
現在までその系統は続き、「合気会」という中心組織によって運営されています。
「大東流合気柔術」と「合気道」の違い
「大東流合気柔術」と「合気道」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、もともとは同じ源流から発生したものであり、動きや形の多くが共通なのですが、技に対する根本的な考え方が違います。
つまり、もともとは「大東流愛機柔術」の中から出てきた「合気道」ですが、基本的な理念として精神的な向上を目指しており、「相手を傷つけないで倒す」というものがあり、相手に勝つための武道として成り立っていた「大東流愛機柔術」とは違います。
そこから来るものとして「合気道」には逆関節技や強力な締め技、打撃技などがほぼありませんが、「大東流愛機柔術」系にはそのような制限はありません。
また、使用する器具にも違いがあります。
まとめ
この記事では、「大東流合気柔術」と「合気道」の違いを、解説してきました。
いまや日本における3つの武道のひとつとして認識されるようになっている「合気道」ですが、「大東流愛機柔術」から生まれたということはあまり知られていません。
様々な名前のものがあって、どちらかわからない場合には名前に「柔術」が含まれているかが一つの判断材料になるでしょう。