「触る」と「障る」どちらも「さわる」と読みます。
同じ読みを持つ2つの言葉はどのような違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「触る」と「障る」の違いを解説します。
「触る」とは?
「触る」とは、「体の一部が別のものにくっつくこと」を意味する言葉です。
「触る」の使い方
体の一部が別の物体にくっついて接しその存在を感じとることを表します。
一般的には指や手のひら、足先など体の末端で特に敏感なところがつくことを指す言葉ですが、顔や背中など他の部分がついた場合もにも用いられる表現です。
積極的につけにいった場合も向こうからくっついてきた場合もどちらでも使う表現ですが基本的についている時間は短時間です。
「障る」とは?
「障る」とは、「悪い影響があること」を意味する言葉です。
「障る」の使い方
何かに差し支えがあったり気分を害したりなどその行為によって悪い影響が及ぶことを意味します。
心や体への悪い影響に対して用いることが多く、病気が悪化したり気分が悪くなったりなどの好ましくない影響を表すときに使う言葉です。
「触る」と「障る」の違い
物理的にくっつく様子を指すのが「触る」で、悪い影響を意味するのが「障る」です。
「触る」は行為そのものを表していますが「障る」は行為の結果としての影響を表すという違いがあります。
「触る」の例文
・『手で触ると色が変わる』
・『触ると壊れてしまうので手で持ってはいけない』
・『センサーに触るとスイッチが入る』
・『子供が触ると危険なのでしまっておく』
「障る」の例文
・『彼の言葉が気に障る』
・『病気に障るので長話はしない方がいい』
・『仕事に障るので夜更かしは厳禁だ』
・『出し抜かれるのは癪に障る』
まとめ
「触る」と「障る」は同じ読みでも意味は全く異なります。
取り違えるとおかしな意味になってしまうので、それぞれ何を表す言葉なのかを正しく理解して使い分けましょう。