この記事では、「示唆を受ける」と「暗に示す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「示唆を受ける(しさをうける)」とは?
「示唆を受ける」とは、「人に感化され、良い影響を受ける様」という意味を表します。
「示唆」は「それとなく知らせること」や「ほのめかすこと」を意味する言葉です。
「示唆を受ける」の使い方
「示唆を受ける」は慣用句として使われています。
「暗に示す(あんにしめす)」とは?
「暗に示す」とは、「それとなく示すこと」や「言葉や行動に裏の意味を持たせること」という意味を表します。
「暗に」は「ハッキリと口に出さず、何となく仄めかせる様」や「それとなく」という意味を表す副詞です。
そして、「示す」は複数の意味を含める言葉ですが、ここでは「考えや気持ち、反応などが相手に伝わるように、何らかの方法で表して見せる」という意味で用いられています。
したがって、「暗に示す」は「考えや気持などを、ハッキリとは言わずに、それとなく相手へ伝えること」という意味を表していると言えます。
「暗に示す」の使い方
「暗に示す」は慣用句として使われています。
「示唆を受ける」と「暗に示す」の違い
「示唆を受ける」は「人に感化され、良い影響を受ける様」という意味を表す慣用句です。
対して、「暗に示す」は「それとなく示すこと」や「言葉や行動に裏の意味を持たせること」という意味を表す慣用句です。
「示唆」には「それとなく知らせること」や「ほのめかすこと」という意味が含まれており、「暗に示す」と近しい意味を持つ類義語と言えます。
したがって、「示唆」自体が「暗に示す」の類義語であって、「示唆を受ける」と「暗に示す」は全く違う意味を表すので混同しないように注意しましょう。
「示唆を受ける」の例文
・『前時代の作家たちから示唆を受けた作品』
・『プロの人たちと接して多くの示唆を受けた』
「暗に示す」の例文
・『これは二か国間の力が同等であることを暗に示す数値である』
・『この史料は中世期の日本と世界の関係性を暗に示すものである』
まとめ
「示唆を受ける」は「人に感化され、良い影響を受ける様」という意味を表す慣用句であり、「暗に示す」は「それとなく示すこと」などの意味を表す慣用句ということでした。