この記事では、「愚直」と「素直」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「愚直」とは?
周囲の空気が読めず、言わなくてもいい内容を伝えてしまう愚かな者を「愚直」【ぐちょく】といいます。
大人であれば、今どのような状況であるかを見て、どのような行動すればいいか分かりますが、「愚直」な人は気がきかないため相手を傷つける言葉を平気で言ってしまうのです。
そんな思慮のない人を揶揄するときに使う言葉になります。
「素直」とは?
嘘をついたり、ねじれたところもなく考えて行動する人を「素直」【すなお】といいます。
人から「どうして食べてしまったのか」と聞かれたとき、「お腹が空いていたから」と思った気持ちを相手へ率直に伝えられるのです。
飾らず、自分が思った気持ちをそのまま伝えられる純粋な心を持つ人に「素直」な気持ちを表す傾向が見られます。
「愚直」と「素直」の違い
「愚直」と「素直」の違いを、分かりやすく解説します。
人を苛立たせないように、その状況に見合う対処法がうまく見出せない人に対して揶揄するとき使うのが「愚直」です。
このような人は目の前しか見えなくなるため、周囲の状況がよく見えなくなります。
このようなところが愚かで、人に使えないと思わせてしまい、職場では孤立するところになってしまうのです。
もう一方の「素直」は思ったことをそのまま伝える人を指し、自分の素の部分を隠さずに伝えられて、ねじれもなく言葉にできるといった意味で使われています。
「愚直」の例文
・『一途すぎる愚直な女性に好かれてしまい、逃げるのに疲れた』
・『後輩は愚直に練習するが、うまく技を習得できないので困った』
「素直」の例文
・『弟は素直すぎて、人の外見を馬鹿にした発言するので困る』
・『後輩と喧嘩したとき、素直に謝ってもらえたので仲直りした』
まとめ
似ている人を指しているような言葉ではありますが、よく見れば意味に違いがあるので相手の動きや言葉を見てどちらを使うかよく考えてみるといいでしょう。