「忖度」と「ごますり」はそれぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「忖度」と「ごますり」の違いを解説します。
「忖度」とは?
「忖度」とは、「他人の気持ちや考えなどを推し量ること」を意味する言葉です。
「忖度」の使い方
他人の気持ちや考えなど心のうちを直接尋ねることなく推量することを指します。
直接本人に確認したわけではなく一方的にもそうだろうと考えているだけなので必ずしも当たっているとは限りません。
一般的には「本人に直接尋ねることなく一方的な考えに基づいて配慮すること」を意味する言葉として使われています。
気を回して便宜を図ったり良かれと思って優遇したりなど、相手を慮っての行動を表す言葉です。
「ごますり」とは?
「ごますり」とは、「人に気に入られるために褒めたり調子のいいことを言ったりして媚びへつらう行為」を指す言葉です。
「ごますり」の使い方
人に気に入られるために口にする調子のいいことを「お世辞」や「おべっか」といいます。
過剰な褒め言葉や相手を気持ちよくさせる発言などを指しますが、お世辞やおべっかを使って相手に気に入られようと媚びへつらう行為が「ごますり」です。
「忖度」と「ごますり」の違い
「忖度」と「ごますり」の違いは「相手にわかるよう態度に出しているかどうか」です。
「忖度」は相手の気持ちを勝手に推し量って行う気遣いであり相手に分かるよう態度に出してはおらず顔すら合わせないまま行われることもあるのに対し、「ごますり」は相手に向かって直接褒めたり持ち上げたりして気持ちよくさせるおもねり行為を指します。
無言のうちに行うのが「忖度」、相手にそのような行為があったと気付いてもらえるように行うのが「ごますり」という違いでも区別されます。
「忖度」の例文
・『相手に忖度する』
・『誰であろうと忖度しない』
「ごますり」の例文
・『ごますり上手が出世する』
・『ごますりだけで部長になった』
まとめ
「忖度」と「ごますり」は表している意味合いが大きく異なります。
どちらも社会ではよく見るものなのでそれぞれの意味を正しく理解して使いましょう。