「安心」と「一安心」は似ている言葉ですがどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「安心」と「一安心」の違いを解説します。
「安心」とは?
「安心」とは、「不安や恐怖がなく心が安らかでいられること」を意味する言葉です。
「安心」の使い方
不安や恐怖で心がかき乱されることなく安定していることを表します。
もともとは仏教用語で仏の教えにより心が安らかになることを意味する言葉でしたが、現在は仏教に限らず不安がなく心が安らかなことを表す意味で使われています。
人の心の状態を表す言葉なので必ずしも外的要因だけで決まるものではありません。
経済的に余裕があり治安も守られていて何の心配もいらない状態であっても言い様のない不安に駆られていれば「安心」ではありません。
不安定なな環境に置かれていてもその人自身が何の不安も感じていなければ「安心」です。
「一安心」とは?
「一安心」とは、「ひとまず安心すること」を意味する言葉です。
「一安心」の使い方
直面していた問題やトラブルが一応の解決を見せて不安が解消された時にほっと一息ついて心が安らかになることを意味します。
大きな課題や根本的な問題が残されていたとしても目の前の悩みが解決されれば心が多少安らかになるのは当然です。
目の前の問題がとりあえず解決した時に感じる心の安らぎを表す言葉であり、継続するかどうか保証はないが今現在手に入れたとりあえずの心の安らかさを「一安心」と表現します。
「安心」と「一安心」の違い
「安心」と「一安心」の違いは「継続性」です。
どちらも心の安らぎや不安のなさを表す言葉ですが安定した状態が今後も継続するのが「安心」、継続する保証はないがとりあえず実現した安らぎが「一安心」という違いで区別されます。
「安心」の例文
・『やっと安心して眠れる』
・『銀行に預けておけば安心だ』
「一安心」の例文
・『犯人が捕まったのでやっと一安心できる』
・『応急処置がうまくいって一安心した』
まとめ
「安心」と「一安心」は意味が全く違います。
言葉の意味を正しく理解して使い分けましょう。