この記事では、「パラドックス」と「逆説」の違いを分かりやすく説明していきます。
「パラドックス」とは?
「パラドックス」=“paradox”には以下の意味が含まれており、「逆説」や「逆理」、「背理」などとも表現されます。
1つ目は「一見すると、矛盾していたり、不合理でありながら、深く考察してみると一種の真理でもあるという事柄」という意味です。
2つ目は「論理学において、ある命題とそれの否定命題が共に成り立ち、その推論の中に間違いがあることを明確に指摘することができない二命題」という意味です。
そして、3つ目は「常理に反する説であるが、その説に対する正当な反論ができないもの」という意味を含みます。
“paradox”の語源ですが、「越えた」や「外れた」、「反した」という意味を指すギリシア語“para”と「考え」や「通念」という意味を指すギリシア語“doxa”を組み合わせて生まれた言葉になります。
「逆説(ぎゃくせつ)」とは?
「逆説」とは、先述した「パラドックス」と同じく、「一見すると、矛盾していたり、不合理でありながら、深く考察してみると一種の真理でもあるという事柄」などの意味を含める言葉です。
「パラドックス」と「逆説」の違い
「パラドックス」と「逆説」は同じ意味を含める同義語になります。
「パラドックス/逆説」の具体的な例としては以下があります。
・『ゼノンのパラドックス』
亀を追いかけて亀のいた地点に辿り着いても、その時点では亀はさらに先へと進んでいるため、永遠に亀に追いつくことはできない。
・『テセウスの船』
船を何度も修理しているうちに、元の船のパーツは全て交換される。
果たして現在の船と元の船は同一の船になるのか。
・『親殺しのパラドックス』
タイムマシンで過去へ行き、自分を生む前の親を殺したとき、自分は生まれてこないことになるが、そうなると自分がいないため親は殺されず、親は殺されないので自分が生まれてくる。
まとめ
「パラドックス」と「逆説」は同義語の関係に当たるということでした。