この記事では、「クロムツ」と「アカムツ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「クロムツ」とは?
脂っこい魚を「クロムツ」といいます。
他の魚よりも脂のりがいい身であるところが地方の言葉で「むっつこい」と表すようになりました。
地方によってはオキムツ、クジラトオシといった言い方で呼ばれています。
体長は大きいもので70cmほどに成長する中型の類に分類される魚であり、深海性で寒い季節になると行動が活発になります。
食べ方としては、しっとりしている質のいい身は刺身にして、醤油と山葵を付けて食べる方法が一般的です。
「アカムツ」とは?
脂がのっていて美味な魚を「アカムツ」といいます。
ホタルジャコ科アカムツ属に分類される魚であり、全体的に紅色に染まっているのも特徴的です。
鱗はざらっとしていて、背びれは先端が鋭く尖っています。
脂っこいという意味がある「むつ」という言葉は「むつっこい」や「むつごい」という言葉からきているものであり、「クロムツ」と同じように脂をたっぷり身に含む魚です。
200m以下の水深で活動する海水魚であり、北海道から九州南岸まで生息し、海外では朝鮮半島やオーストラリアにもいます。
「クロムツ」と「アカムツ」の違い
「クロムツ」と「アカムツ」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも高値で取引されている高級魚ですが、500mという深海にまで生息地を広げる「クロムツ」は深海魚に分類される魚です。
大きな黒い目と、細かく先端が尖った小さな歯の間には隙間があり、獲物に食らいついて離しません。
産卵時には100mほどの水深まで移動して産卵するといった特徴も見られます。
口の中は黒く、大きく成長すると1mにもなる魚です。
もう一方の「アカムツ」は水深200m以下の場所を好み、6月から10月までが産卵期になります。
「クロムツ」は全身が黒いですが、「アカムツ」は紅色の美しい色の鱗を持ち、背びれがかなり尖っているところが違う点です。
まとめ
高値になる魚ですが、見た目の色や生息する水深、種類などに違いがありますので、資料や画像といったもので見比べてみるといいでしょう。