この記事では、「鯨飲馬食」【げいいんばしょく】と「牛飲馬食」【ぎゅういんばしょく】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「鯨飲馬食」とは?
水や酒を大量に飲み込む鯨と、1日にたくさんの草を食べて生きる馬の様子を表す言葉が「鯨飲馬食」【げんいんばしょく】です。
このような意味から、人間がやたらと飲んだり、食べる様子を例える言葉で使われるようになりました。
鯨は一日に大量のプランクトンを必要とし、食べた後に海水を排出する様子と、馬は草をずっと食べているさまが言葉の由来になったのです。
「牛飲馬食」とは?
大量の酒や水を飲む牛と、草を食べる馬といった意味から人よりも多く飲食する者を例える言葉を「牛飲馬食」【ぎゅういんばしょく】といいます。
このような意味から、普通の量よりも倍以上食べる人を指す言葉となり、家畜として人間の近場にいる生き物の生態と重ねて使われるようになりました。
そして、むやみやたらと飲食する者を揶揄するときに使う言葉になったのです。
「鯨飲馬食」と「牛飲馬食」の違い
「鯨飲馬食」と「牛飲馬食」の違いを、分かりやすく解説します。
鯨のように水を大量に飲み、馬のごとく食べてばかりいる人のさまを「鯨飲馬食」といいます。
人が集まるとき、「あの人は鯨飲馬食になる」といった言い方して、大量の酒を飲んだり、驚くほどの食べ物を口にほうばるというさまを表すわけです。
もう一方の「牛飲馬食」は牛や馬のように1日中飲んだり、食べている人のさまを表す言葉といった違いがあります。
「鯨飲馬食」は職場で使う機会が多く、「牛飲馬食」は日常的に使われているところが違う点です。
「鯨飲馬食」の例文
・『新入社員の鯨飲馬食に社員一同腰を抜かすほど驚いた』
・『大食いの花婿に結婚式で鯨飲馬食しないよう注意した』
「牛飲馬食」の例文
・『40代の姉は健康を考えて、牛飲馬食する生活をやめた』
・『兄は牛飲馬食ぶりを発揮し、人目も気にせず食べてしまう』
まとめ
よく似た意味を持つ言葉ですが、使う場所や異なる点がいくつかありますので、自分なりにうまく使い分けてみるといいでしょう。