この記事では、「匹」【ひき】と「頭」【とう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「匹」とは?
人間よりも小さい動物を数えるとき「匹」【ひき】といいます。
例えば、狸や狐、猫といった小さい生き物を数えるときは「一匹」【いっぴき】といった使い方をするわけです。
このように、小さな動物を数えるようになったのは鎌倉時代で、宇治拾遺物語では犬を「匹」と記入していました。
そこから日本各地に文学が広まっていったことで、このように読むようになったのです。
「頭」とは?
鹿や馬といった人間よりも、大きな動物を数えるときは「頭」【とう】といった数え方をします。
例えば、馬を数えるときは「一頭」【いっとう】と数えるわけです。
このように数えるようになったのは、927年の延喜式で鹿を「頭」といった言い方で数えていたことから、現代でも大きめの猪や鹿など比較的大きめの動物を「匹」ではなく、「頭」と数えるようになりました。
「匹」と「頭」の違い
「匹」と「頭」の違いを、分かりやすく解説します。
犬や猫、イタチ、蛇など人間よりもかなり小さい動物や爬虫類を数えるときは「匹」と言います。
鎌倉時代にも書に書かれていたところから、古くよりこの言い方で数えていたことが分かる読み方です。
もう一方の「頭」は人間が屈んだときよりも大きな鹿や馬などの動物を数えるときに使います。
かなり古くから「頭」と書いた書物は見つかっていますが、「とう」と読むようになり、人々に浸透していったのは明治時代以降であるところが違う点です。
「匹」の例文
・『小屋から一匹だけ狐が逃げ出してしまった』
・『一匹だけ柄と顔が違う猫が生まれて驚いた』
「頭」の例文
・『一頭だけ気性が荒い馬がいるので、注意するよう飼育係に伝えた』
・『象が一頭だけ群れから離れてしまい、返すのに苦労した』
まとめ
動物を数えるときは2つの数え方があり、大きさによって違ってきますので、どの個体であればどちらの言葉を使えばいいかを考えて使い分けてみるといいでしょう。