この記事では、「手招く」と「こまねく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「手招く」とは?
「手招く」は「てまねく」と読みます。
意味は、「手振りで人を近くへ呼び寄せようとすること」です。
相手に手の甲を見せひらひらと上下に動かし、こちらに来るように合図することを表します。
「手招く」の言葉の使い方
「手招く」は動詞として「手招く・手招いた」などと使われたり、名詞形として「手招き」などと使われます。
「手」は「手首から先の部位」から転じて「手でする」「自分でする」「腕前」という意味、「招き」は動詞「招く」の連用形が名詞化した言葉で「合図して人を呼び寄せる」という意味、「手招く」で「手で合図して人を呼び寄せること」になります。
「こまねく」とは?
「こまねく」は「拱く」と書き、意味は「何もしないで見ていること」です。
あることを知っていながら手を出さずに傍でただ見ている様子を表します。
「こまねく」の言葉の使い方
「こまねく」は「こまぬく」が変化した言葉で、一般的に「腕をこまねく」「手をこまねく」として使われるおことがほとんどです。
「腕をこまぬく」は「腕を組んだまま、何も手出ししないこと」という意味、転じて「何もせず傍観する」という意味で使われる様になり、「こまねく」に変化したのです。
「手招く」と「こまねく」の違い
「手招く」は「手で合図して人を呼び寄せること」です。
「こまねく」は「何もせず傍観すること」です。
「手招く」の例文
「手招く」の例文は以下の通りです。
・『上司が部下を手招く』
・『子供におやつをあげようと手招く』
・『待ち合わせ場所で友人が来るのが見えたので手招く』
「こまねく」の例文
「こまねく」の例文は以下の通りです。
・『事態が深刻化するのを、腕をこまねいてみている訳にいかない』
・『同僚はいじめを見かけても手をこまねいているだけだ』
・『恋人が略奪されるのを、手をこまねいてみている』
まとめ
今回は「手招く」と「こまねく」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。