「あの人は出来た人間です」のような表現はよく使用されます。
それでは、この「出来た」とはどういう意味でしょうか。
また、「できた」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「できた」と「出来た」の違いを分かりやすく説明していきます。
「できた」とは?
「できる」とは、通常は何かを行うことが可能であったことを表現する時に使う言葉です。
もともとの意味は後述の「出来た」と同じなので、何かの結果としての今の状況があることを表す言葉になります。
実際の使用時には場合によって様々な意味になりますが、英語で言えば「made」「born」「well done」「could」「excellent」などになります。
「出来た」とは?
「出来た」とは、通常は何かを行うことが可能であった、あるいは上手く出来たことを表現する時に使う言葉です。
「出来」という言葉は、もともと「出て来る」という意味を持つもので、そこから転じて、英語で言うところの「output」、つまり、何かの結果として現れるものという意味で使われるようになっています。
「できた」と「出来た」の違い
「出来る」と「できる」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、使用するシチュエーションも意味も同じように思われますが、決定的な違いがあります。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、正式な文書で使用できるのが「できた」で、使用できないのが「出来た」ということになります。
つまり、「出来た」という漢字を使った表現はかなりカジュアルなものであるということです。
ただ、「できた」のような動詞としてではなく、「出来た娘」のように形容詞として使われる場合には「出来」を使うのが普通です。
「できた」の例文
・『最も安価なコストで製造できたのは努力の賜物です』
・『あんなことができたらいいな』
「出来た」の例文
・『この親にしては出来た息子です』
・『子供が出来たことを喜んでいます』
まとめ
この記事では、「できた」と「出来た」の違いを、解説してきました。
このように、同じ意味で同じ音の言葉を漢字で表記する場合と、ひらがなのみで表記する場合と両方あるものがかなりとあります。
例えば、この記事にも使われている「分かる」と「わかる」、「無い」と「ない」の関係もこれと似ています。
