「生乳」と「牛乳」はどちらも乳を意味する言葉です。
2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「生乳」と「牛乳」の違いを解説します。
「生乳」とは?
「生乳」とは、「動物から搾ったままの何も手を加えていない乳」を指す言葉です。
「生乳」の使い方
哺乳類は母親が子に乳を与えて育てます。
牛やヤギなどの家畜動物が出す乳は人間の食用や飲用にも利用されていますが、飲んだり食べたりする乳は加熱殺菌し安全な状態にしてから製品として出荷されます。
加熱処理など人間が手を加えていない動物から搾ったままの乳を指す言葉が「生乳」です。
要するに何もしていない自然のままの乳を指す言葉で「生乳」を加工することで飲用の乳やさまざまな乳製品が作られます。
「牛乳」とは?
「牛乳」とは、「牛の乳」を指す言葉です。
「牛乳」の使い方
牝牛が子牛に与えるために出す乳のことで子牛だけでなく人間も飲んだり食べたりします。
日本の法律では牛から絞ったままで成分を調整していない乳を「牛乳」と定義しています。
カルシウムを増強したものや脂肪分を少なくした低脂肪乳などは加工乳と呼ばれ成分無調整の牛乳とは別物です。
牛から絞ってとった乳であれば牛の種類や加熱処理の有無に関わらず全て「牛乳」と呼ばれます。
「生乳」と「牛乳」の違い
動物か搾ってとった乳のうち何も手を加えていないものが「生乳」、牛から搾ってとった乳が「牛乳」という動物の種類で区別されます。
ヤギの乳やロバの乳も未処理であれば「生乳」ですが牛ではないので「牛乳」ではありません。
牛から搾ってとった乳のうち加熱殺菌する前のものは「生乳」の「牛乳」です。
「生乳」の例文
・『生乳を出荷する』
・『生乳の生産量が落ち込んでいる』
「牛乳」の例文
・『健康のために牛乳を飲む』
・『牛乳を配達する』
まとめ
「生乳」と「牛乳」は混同されがちですが指しているのは別の乳です。
それぞれの意味を正しく理解し区別してください。