調理器具で見かける便利な付与機能にはどんな長所と短所があるのでしょうか。
この記事では、「テフロン加工」と「ダイアモンドコート」の違いを分かりやすく説明していきます。
「テフロン加工」とは?
1938年に米国デュポン社のプランケット博士が見つけたフッ素樹脂は第二次世界大戦戦後急速に世界へと広がり、米国デュポン社のフッ素樹脂や加工製品の商標をテフロンと呼びます。
現代ではその特性からフライパンや鍋に用いられ、焦げない製品の代名詞として定着しました。
「ダイヤモンドコート」とは?
ダイヤモンドコートはフッ素樹脂にさらにナノレベルでダイヤモンドの粒子を混ぜて製品に噴きつけて定着させたものです。
フッ素樹脂の長所をさらに伸ばしたものと考えていいでしょう。
その進化は著しく超微粒(1μm以下)のものを合成した超微粒ダイヤモンドコーティングも登場し、部品の精度が求められるシーンで使われています。
「テフロン加工」と「ダイヤモンドコート」の違い
「テフロン加工」と「ダイヤモンドコート」の違いを、分かりやすく解説します。
前者は米国デュポン社が商標登録しているフッ素樹脂ならびにそれを施した製品だと言っていいでしょう。
ダイヤモンドコートはフッ素樹脂にダイヤモンド粒子を混ぜ混んだもので耐久性が上昇しているのが特徴。
但し両者ともに耐用性はさほど変わらず、僅かな傷から被覆が剥離してしまうのが課題だと言えるでしょう。
まとめ
端的にいえば前者は日本企業もポリフロン(ダイキン工業)やフルオン(AGC)など登録している多々あるフッ素樹脂の商標の1つだと言っていいでしょう。
フッ素樹脂の歴史は古く戦前、第二次世界大戦の軍用を経て民用となっており、なかでも先駆者となったテフロンの認知度は世界的にも群を抜いて高いと言えます。
ダイヤモンドコートはナノレベルでフッ素樹脂にダイヤモンド粒子を混ぜてコーティングする事や技法を指しています。
ダイヤモンドコートの技術自体は既に20年ほど前には開発されていますが、日進月歩で進化していると言っていいでしょう。
例えばダイヤモンドコーティングですら、結晶粒径が大きくて使えなかったジャンルでも使用されるようになっています。
半導体製造用の工具などでは超微粒ダイヤモンドコーティングの技術が使われ、高精度の半導体部品が安定して生産されるようになっています。