農作業で使うものを指す言葉として「農具」と「農機具」という2つの表現があります。
この2つは具体的にどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「農具」と「農機具」の違いを解説します。
「農具」とは?
「農具」とは、「農作業で使う道具」を意味する言葉です。
「農具」の使い方
作物となる植物を育てたり家畜を飼育したりしていうような資源を得る活動を農業といいます。
農業のための作業である農作業では作業効率改善のためにさまざまな道具や器具を使います。
作業で使うもののうち人間もしくは農耕家畜が使う道具を指す言葉が「農具」です。
基本的には鍬や鎌など人間が作業のために手で持って使う道具類を指しますが牛や馬にひかせて田んぼを代掻きするために使う馬鍬など家畜が使用する道具も含みます。
「農機具」とは?
「農機具」とは、「農作業で使う道具と機械類」を指す言葉です。
「農機具」の使い方
技術が発達した現代の農業では道具以外にさまざまな機械が使用されます。
田んぼを耕し田植えをするコンバインや畑を耕し収穫にも使うトラクター、雑草を処理する草刈機など大型機械を含む農作業で使うものの総称が「農機具」です。
「農具」と「農機具」の違い
「農具」と「農機具」の違いは「機械」です。
動力を必要とせず人力もしくは家畜の力のみで使う農作業用の道具が「農具」、作業用の道具類に加えトラクターなど動力を必要とする機械類も含むのが「農機具」という機械を含むかどうかの違いで使い分けられます。
動力を一切使わないものだけを指すのが「農具」、エンジンやモーターなど動力で動く機械類も含むのが「農機具」です。
「農具」の例文
・『農具を手入れする』
・『納屋に農具をしまう』
「農機具」の例文
・『農機具を買いそろえる』
・『農機具のおかげで作業が楽になった』
まとめ
「農具」と「農機具」は機械を含むかどうかが区別の基準です。
混同しやすい言葉なのでそれぞれの定義を正しく理解しておきましょう。