「原題」と「邦題」はどちらも特定の題名を表す言葉です。
2つの言葉が表しているのはそれぞれどんな題名なのでしょうか。
今回は、「原題」と「邦題」の違いを解説します。
「原題」とは?
「原題」とは、「改変や翻訳の元になった本来の題名」を指す言葉です。
「原題」の使い方
映画や書籍など作品にそれぞれつけられる固有名のことを「題名」といいます。
題名は作品を象徴する名前であり識別のために用いられるほか広く知ってもらうための看板のような役割も担います。
さまざまな事情により作品に元と異なる題名を付けることがありますが、本来付けられていた元々の題名を指す言葉が「原題」です。
一般的には日本語に翻訳する前の母語の題名を指しますが、諸般の事情により改題される前の題名を「原題」と呼ぶこともあります。
「邦題」とは?
「邦題」とは、「外国の作品に日本語で付け直した題名」を指す言葉です。
「邦題」の使い方
一般的には外国語の題名を日本語に翻訳してつけた題名を指しますが、元の意味とはかけ離れた日本語の題名が「邦題」になることもあり必ずしも忠実に翻訳しているとは限りません。
元の意味とも作品の内容とも異なる全く別の「邦題」が付けられることもあります。
近年は元の作品を尊重し外国語をそのままあるいはカタカナに直したものを題名として使うケースも増えていますが、そのような元の題名をそのまま使っていない日本独自の題名が「邦題」です。
「原題」と「邦題」の違い
作品に元々付いていた題名が「原題」、外国作品に対して日本語で付け直した題名が「邦題」という違いで区別されます。
作品に最初に付けられた題名が「原題」で、「原題」を下敷きにして日本語で付け直した題名が「邦題」という関係性です。
「原題」の例文
・『原題の方がいい題名だ』
・『諸般の事情により原題が改題された』
「邦題」の例文
・『一昔前まではひどい邦題が多かった』
・『邦題を付ける映画が減ってきている』
まとめ
「原題」と「邦題」は改変前と改変後の関係性です。
特に映画関係でよく使われる言葉なので憶えておきましょう。