「職能給」と「技術者」はどちらも仕事に関係する言葉です。
2つの言葉はそれぞれ何を意味しているのでしょうか。
今回は、「職能給」と「技術者」の違いを解説します。
「職能給」とは?
「職能給」とは、「仕事の能力に応じて支払われる報酬」を指す言葉です。
「職能給」の使い方
同じ仕事でも担当する人の能力によって成果には違いが出ます。
能力が高いほど生産性は上がり能力が低いと生産性は低水準でとどまります。
労働者が持つ職務を遂行する能力に応じて支払われる報酬が「職能給」です。
報酬体系の一種で時間に応じて支払われる「時給」や「日給」とは異なり個人によって差がある職務遂行能力を基準に計算されます。
能力によって決まる報酬としては出来高払いのような実績を基準に計算するものもありますが「職能給」は成果ではなく能力が基準です。
個人の能力を正確に数値換算するのは難しいので実際には職務遂行能力に関係する項目を考慮して報酬が決まります。
例えば大学卒や専門学校卒といった学歴は能力が高いことの裏付けになるため学歴で報酬が変動する場合は「職能給」扱いになります。
経験を積み重ねたことで能力が向上したと判断されることから勤続年数で上積みされる報酬も「職能給」の一種です。
「技術者」とは?
「技術者」とは、「身につけた専門的な技術を仕事にしている人」を指す言葉です。
「技術者」の使い方
普通の人は身につけていない技術を習得しその技術を仕事に活かして報酬を得ている人を指します。
一般的には科学や工学の専門技術を身につけた人を指します。
「職能給」と「技術者」の違い
職務遂行能力に応じて支払われる報酬が「職能給」、専門技術が必要な仕事に就いている人が「技術者」です。
「職能給」が労働者に支払われる報酬の種類を指すのに対し、「技術者」は労働者の種類を指しています。
「職能給」の例文
・『実力がある人ほど職能給も高くなる』
・『職能給を正確に評価するのは難しい』
「技術者」の例文
・『修理のために技術者を派遣する』
・『技術者の意見を聞く』
まとめ
「職能給」と「技術者」は表している内容が全く異なる別の言葉です。
それぞれの意味を正しく理解して使い分けてください。