同一視されがちな「管理者」と「責任者」ですが本来は全く別の存在です。
それぞれどのような人を指しているのでしょうか。
今回は、「管理者」と「責任者」の違いを解説します。
「管理者」とは?
「管理者」とは、「組織や施設などを管理する人」を指す言葉です。
「管理者」の使い方
好ましい状態を維持するため状況を見たり必要な手段を講じて問題を解決したりすることを管理といいます。
管理業務を担当する担当者を指す言葉が「管理者」です。
対象となる施設や組織の管理を担当し、基準から外れないよう取り締まったり物事が円滑に進むように取り計らったりする仕事です。
「責任者」とは?
「責任者」とは、「責任を負う人」を指す言葉です。
「責任者」の使い方
発生した事柄について自分のせいであると認め責を負うことを「責任」といいます。
複数の人が協力して活動する場合は下の者が上の者の指示に従って行動しますが、何かトラブルが起きたときの責任は指示通りに行動した人ではなく指示を出した側にあります。
誰がやったのかに関わらず最終的な責任を負う立場の人を指す言葉が「責任者」です。
一般的には物事を取り仕切る人が責任を負う「責任者」を引き受けます。
「管理者」と「責任者」の違い
「管理者」と「責任者」の違いは「最終的な責任の所在」です。
「管理者」は施設や組織などの対象を管理する実務の担当者であるのに対し、「責任者」は対象への関わり具合とは関係なく責任を負う人を指します。
何かあった時に最終的な責任を免れるのが「管理者」、どんな事情であろうと最終的な責任を負わなくてはならないのが「責任者」と責任を追うか追わないかが両者の違いです。
「管理者」の例文
・『施設の管理者になる』
・『管理者から注意を受けた』
「責任者」の例文
・『責任者が記者会見する』
・『責任者を出すよう要求する』
まとめ
「管理者」と「責任者」では立場が全く異なります。
両方を兼ねているケースも多く見られますが分かれていることもあるのでそれぞれの役割を正しく理解して区別してください。