「採石」と「砕石」は「さいせき」という同じ読み方の言葉です。
読み方が同じで石に関連する点も共通していますがそれぞれどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
今回は、「採石」と「砕石」の違いを解説します。
「採石」とは?
「採石」とは、「石や砂利を自然の場所から採取すること」を意味する言葉です。
「採石」の使い方
いくつかある中から状態や種類などを選んで取ることを「採取」といいます。
いろいろな草が生えている草むらから役に立つ草のみを選んで摘み取ったり標本にする昆虫を選んで捕まえたりなど条件に合うもののみを選び取って入手する行為が採取ですが、選び取って入手する対象が石や砂利である場合に用いられる言葉が「採石」です。
岩山から石材として使える石を選んで切り出したり掘った土の中から砂利のみを選り分けたりなど自然の中から役に立つ石のみを選び出して取る行為を指し、一般的には産業として岩山から石材を切り出す行為を表します。
「砕石」とは?
「砕石」とは、「石を細かく砕くこと」を意味する言葉です。
「砕石」の使い方
天然の石を細かく砕くことを指します。
一般的に使用されるのはクラッシャーと呼ばれる大型の機械装置で天然の大きな岩石を細かく砕いて砂利にする行為を指しますが、特に石の大きさや量を限定する言葉ではないので小さめの石を人の手で砕く行為も「砕石」と表現します。
「採石」と「砕石」の違い
山から石をとるのが「採石」、とった石を細かく砕くのが「砕石」という違いで区別されます。
「採石」が石そのものを自然から入手する行為を指すのに対し、「砕石」は入手した石の加工を表す言葉です。
「採石」の例文
・『採石した石はその日のうちに出荷される』
・『裏山は採石場になっている』
「砕石」の例文
・『巨大な岩石を砕石して細かくする』
・『砕石した石は砂利として出荷される』
まとめ
「採石」と「砕石」はどちらも石に関係する言葉ですが全く別の行為を表します。
それぞれ何を指すのかを正しく理解して使い分けましょう。