「実務」と「業務」はどちらも仕事に関係する言葉です。
2つの言葉が表すものはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「実務」と「業務」の違いを解説します。
「実務」とは?
「実務」とは、「具体的な作業を伴う仕事」を指す言葉です。
「実務」の使い方
仕事と一口に言ってもその内容はさまざまです。
手を動かしたり歩いて移動したりといった体を使う仕事からアイディアを生み出したり人に指示を出したりといった頭脳労働までいろいろあります。
仕事のうち実作業を伴うもののことを「実務」といいます。
人に指示を出したり相談されたりといった机上の仕事ではなく自ら体を動かして事に当たる仕事を指すほか、「訓練や練習ではない本番の勤務」という意味でも使われます。
求人広告では「実務経験」という言葉が使われますが、これは別の店で働くなど実際の仕事経験を指す意味で使われている表現です。
建築業のような現場の事務方が完全に分離している業界では現場作業のことを「実務」と呼ぶこともあります。
「業務」とは?
「業務」とは、「継続して行う仕事」を指す言葉です。
「業務」の使い方
職業として行う仕事のうち毎日繰り返し行うような反復性のある仕事を指します。
店員として店頭で接客したり警備員として警備にあたったりといったようなその職業についていれば当たり前のようにこなす継続的な仕事が「業務」です。
本来は継続性のある作業に対して用いる表現ですが「仕事としてやること」という意味でも使われます。
「実務」と「業務」の違い
仕事のうち実際に行う作業が「実務」、継続的に行われる通常の仕事が「業務」という違いで区別されます。
プロジェクトで人や資金を管理するのが「業務」であるマネージャーは現場で作業していないので「実務」には関わっていません。
「実務」の例文
・『実務経験は十分に積んでいる』
・『実務者同士で話し合いが行われた』
「業務」の例文
・『業務中は事故禁止である』
・『業務の一環として行なっている』
まとめ
「実務」と「業務」では表している仕事の内容が異なります。
混同しやすい言葉なのでそれぞれの意味を正確に憶えておきましょう。