工事現場などで、地面の掘削作業などをすると断面に「地層が」が見えます。
関東でよく見かけるのが赤茶色の「関東ローム層」です。
古いものでは40万年前のものもあります。
この「地層」や「地質」とはなんでしょうか。
この記事では、「地層」と「地質」の違いを分かりやすく説明していきます。
「地層」とは?
「地層」とは、文字通り、「地面の層になったもの」という意味の言葉で、一般的には断層に現れた様々な色の層のことを言います。
「地層」ができるのは、川底であった時に石や泥などが堆積した場合と、噴火した火山の射出物が長い年月をかけて降り積もったものです。
「地質」とは?
「地質」とは、文字通り、「地面の質」のことを表す言葉で、通常は、地質学的な、内部にどのようなものが、どのくらいの割合で含まれているかと言う情報のことです。
場合によっては、農業を行う際に必要な土壌の成分のことを言うこともあります。
含まれている岩石の状態や年代測定をする事によって、その部分の「地層」がいつ頃できたものかを知ることができます。
「地層」と「地質」の違い
「地層」と「地質」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、地面の下の状況を表す言葉として使われますが、基本的な意味が違います。
「地層」とは地面の下に層になったものを表し、「地質」はその「地層」も含めた地面の下の状況を総合的に表す言葉です。
同じように使われる場面としては「地層年代」と「地質年代」があります。
これらは、「古生代」「中生代」「新生代」に分けられ、それぞれの「地層」の中に含まれる岩石の中の「放射性同位体」を測定する事で生成された年代を決定するものです。
まとめ
この記事では、「地層」と「地質」の違いを、解説してきました。
工事の際に、古い地層に当たってしまい、土器などが見つかると、多くの場合は工事を一旦中止して、市などが主催する発掘調査が行われます。
その際に出土品は採取され、場所の測量も行われた後に、工事は再開されますが、場所によっては浅い場所でも縄文時代くらいの地層はすぐに出てくるので、武蔵野などでは、このようなことは良くあります。