「世の中の諸処にある」という言い方がありますが、この時に使われている「諸処」は「諸所」と言い換えることもできます。
この2つはどう違うのでしょうか。
この記事では、「諸処」と「諸所」の違いを分かりやすく説明していきます。
「諸処」とは?
「諸処」とは、「いろいろなところ」という意味を持つ言葉で、「諸処に設定されている監視カメラ」のような文章で見ることができます。
ただ、一般の会話や文章の中ではあまり使われず、かしこまった文章の中でしか使われません。
「諸所」とは?
「諸所」とは、「いろいろなところ」という意味を持つ言葉で、「諸所に存在する問題を解決する」のように使われます。
文字の固さも相まって、普通の文章では使われず、例えば法律として書かれているものや契約書のような正式な文書の中で使われます。
「諸処」と「諸所」の違い
「諸処」と「諸所」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、「いろいろなところ」という意味で使用されます。
多くの場合は入れ替えても意味は変わら図、辞書の見出し語でみても「諸処(諸所)」のように書かれているので、一般的には同じであると言っても問題ないと考えられます。
ただ、若干のニュアンスの違いがあるとすれば、それは「処」と「所」の違いに起因するものです。
「所」があらゆる「場所」であるのに対して、「処」には「何処」「処世」に使われているように「人が住む場所」という意味がある部分です。
つまり、「人がいるいろいろな場所」というニュアンスを含むのが「諸処」ということになります。
まとめ
この記事では、「諸処」と「諸所」の違いを、解説してきました。
前述のように、この2つはほぼ同じといっても良いのですが、このような「字は違うけど発音も意味も同じ」という単語は日本語にはたくさんあります。
言葉が長い時間使われて行く中で、書きにくい字や、見た目のイメージが良くないものはだんだん使われなくなって、別の字に置き換わるというのは良くあることです。