この記事では、「漆黒」【しっこく】と「暗黒」【あんこく】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「漆黒」とは?意味
真っ暗の中であっても、かすかに艶が見えることを「漆黒」【しっこく】といいます。
ぱっと見は黒にしか見えない光景ではありますが、目をこらせば艶があるように見えるところがどこか美しさを感じられると表すわけです。
このようなところから漆塗りの黒く、独特な艶がある漆塗りの食器を「漆黒の艶が美しい器」であると表します。
「暗黒」とは?意味
どこを見ても真っ黒であり、他の色が一切混じっていない状態を「暗黒」【あんこく】といいます。
どこに目を向けても月明かりもなく、まるで奥深い穴の中に入り込み、蓋をされた中にいるようで恐怖すら感じる真っ暗な闇を表すわけです。
星もなく、音すら感じない暗闇という状態であり、黒以外はまったくない光景を「暗黒の闇」といいます。
「漆黒」と「暗黒」の違い
「漆黒」と「暗黒」の違いを、分かりやすく解説します。
本当にひとつも光がささない真っ暗な状態ですが、かすかに艶を感じられるものを「漆黒」といいます。
例えば黒い中にも美しさを感じる艶がある黒い重箱やお椀など、日本の和食器が当てはまるわけです。
もう一方の「暗黒」は、腹黒く、闇を感じさせる組織や人を表すときに使われています。
何か得体の知れない実験しているような組織や過去引きずって生きている人は闇を感じるといったことを「暗黒」と使っていかに危険か表すわけです。
「漆黒」の例文
・『会津漆器や越前漆器の色艶は本当に美しい漆黒が魅力である』
・『重箱の蓋を開けると、漆黒を彩るガラス細工が入っていた』
「暗黒」の例文
・『前の職場では誰とも心が通わず、暗黒のような日々を過ごしていた』
・『あの団体はどこか暗黒を感じるので、関わらない方がいい』
まとめ
もう真っ黒という言葉が当てはまるほど黒い世界や漆器を表せる言葉を2つご紹介しました。
艶がある黒いものを「漆黒」といい、暗い状態を表すときは「暗黒」と覚えておくといいでしょう。