人の使う場所を指す言葉として「アジト」と「根城」があります。
この2つはどのような意味の違いで使い分けられているのでしょうか今回は、「アジト」と「根城」の違いを解説します。
「アジト」とは?
「アジト」とは、「表に出られないものが隠れて使う活動の拠点」を指す言葉です。
「アジト」の使い方
「アジト」はもともと労働争議の指導者が運動の中心として利用する拠点を指す言葉でした。
労働争議を潰そうとする資本家の手から逃れるため見つかりにくい場所に隠れ潜むように構えた拠点を指す言葉でしたが、そこから転じて「人目を忍んで利用される隠れ家」という意味で使われるようになります。
現在は本来の意味から離れて「悪人や組織犯罪者など表に出られないものが隠れて利用する秘密拠点」という意味に使われている言葉です。
「根城」とは?
「根城」とは、「活動の根拠にする場所」を指す言葉です。
「根城」の使い方
活動する時に中心として利用される場所を指す言葉で、一般的には寝泊まりを含む生活拠点として利用される場所を指します。
本来は拠点として機能する城を指す言葉でしたが 現在では生活の場と活動の場を兼ねた拠点を指す言葉として使われています。
「アジト」と「根城」の違い
「アジト」と「根城」の違いは「秘密性」と「正当性」です。
「アジト」が身を隠して潜む秘密裏に利用される拠点を表すのに対し、「根城」は活動の拠点として利用される場所全般を指す言葉で公にされているものも含まれます。
「アジト」は後ろ暗い目的で使用される拠点ですが、「根城」は仕事の拠点や取材の拠点など正当な目的で使用されるもの含まれます。
「アジト」の例文
・『秘密結社のアジトに踏み込む』
・『テロリストのアジトに危険物が隠されていた』
「根城」の例文
・『山賊は山の中腹にある洞窟を根城にしている』
・『町外れのレストランがギャングの根城になっている』
まとめ
「アジト」と「根城」はどちらも拠点を指す言葉ですが後ろ暗い目的で利用されているかどうかで区別されます。
日常生活ではあまり使わない言葉ですが違いを覚えておきましょう。