この記事では、「噛ませ犬」【かませいぬ】と「当て馬」【あてうま】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「噛ませ犬」とは?意味
闘いのために育成された闘犬に対し、勝つように癖をつけるためあえて勝てそうにない犬をあてがう犬を「噛ませ犬」【かませいぬ】といいます。
このことが転じて、主役になる俳優が「自分はできる」と演技ができるよう脇役が負け犬の役に徹して、主人公をうまく引き立てるわけです。
主役を惹きつけるような演技をして見せて、ライバルから勝てるよう後押しするため「噛ませ犬」としての役をかって出ます。
「当て馬」とは?意味
牡馬がしっかり発情して雌馬を妊娠させられるか調べるために近づけるのが「当て馬」【あてうま】といいます。
この意味が転じて、自分の悪口を言ってるか、陥れるために何かたくらんでいないか探るため部下を職場に送り込んだり、上司と行動を共にさせるわけです。
漫画の世界では主人公に脇役を近づけさせて恋愛感情はあるか調べたり、付き合っている者やどのような異性と付き合っているか探ります。
「噛ませ犬」と「当て馬」の違い
「噛ませ犬」と「当て馬」の違いを、分かりやすく解説します。
応援する人が負けないよう能力がある者に勝つため自分がわざと負け犬になり、主役が誰よりも注目されるようにする者を「噛ませ犬」と呼びます。
うまく主人公が選ばれるようにわざと仕事ができないふりをしてやらせることで能力を発揮させるのです。
もう一方の「当て馬」は、相手の行動や考えを調べるため自分の近場にいる者を近づけさせて調査するという意味があります。
まるで種馬のようにこき使い、用がなくなれば捨てるわけです。
「噛ませ犬」の例文
・『同僚が係長に昇進するように、私は噛ませ犬となって上司に近寄った』
・『好きな俳優が主人公になれるよう、私は噛ませ犬になることにした』
「当て馬」の例文
・『好意を持つ男性が付き合っているか、知人に当て馬になってもらった』
・『取引先の手の内を探るため、部下に当て馬になってもらった』
まとめ
動物を使った言葉を2つご紹介しましたが、どのようなときどう使えば言葉の意味をうまく表せるのかよく考えてみて、使ってみるといいでしょう。