「センチメートル」と「尺」の違いとは?分かりやすく解釈

「センチメートル」と「尺」の違いとは?違い

この記事では、「センチメートル」「尺」の違いを分かりやすく説明していきます。

「センチメートル」とは?

長さの単位で、「メートル」の100分の1です。

長さの単位は、昔から様々な値が使われてきました。

大航海時代を経て、工業が盛んになるにつれて、同一の基準で長さを測る必要が出てきました。

そこで、フランスで1790年代に新しい単位が提唱されました。

北極から赤道まで地球の表面に沿って引いた線を基準とし、その長さの1000万分の1を1メートルとしました。

「メートル」は、ギリシャ語で測るという意味の「メトロン」からきた言葉です。

1983年に基準が見直されて、現在は、「1秒の299792458分の1の時間に、光が真空中を伝わる長さ」という定義になっています。

「センチ」は、国際単位系におけるSI接頭語の一つで、単位の100分の1という意味です。

よって、「センチメートル」は、メートルの100分の1ということになります。


「センチメートル」の使い方

物の長さを測る時などに使います。

「15センチメートルの定規」などと、使います。

cmと書くこともあります。


「尺」とは?

「しゃく」と読み、昔から使われている長さの単位です。

もともと「尺」という文字は、親指と人差し指を、広げた形を表す象形文字だと考えられています。

尺という単位は、古代中国の殷の時代(紀元前17世紀頃から紀元前1046年)にはあったとされています。

その頃の尺は、23cm前後だったとされています。

その後、様々な長さの尺がありましたが、1713年に標準化が行われ、1915年には、32cmと定義されました。

その後、1尺は、3分の1メートルと定められて、今の中国でも引き継がれています。

日本では、701年の大宝律令で大尺・小尺を制定していました。

その後、律令制が崩壊し、各地で様々な尺が使われるようになりました。

明治に入り、一尺はメートルの33分の10の長さと定められました。

その後、1958年の計量法で「尺」は計量単位としては廃止されました。

今では、建築に使うコンパネや石膏ボードなどの規格で「定尺」【ていしゃく】と呼ばれているものが、かつての尺を基準とした長さに由来しています。

「尺」の使い方

「尺が足りない」などと、使います。

映画などを撮るときに「尺」と言った場合には、時間の長さを指します。

また、物差しのことを「尺」ということもあります。

「センチメートル」と「尺」の違い

「センチメートル」は、もともと地球の大きさを基準としているので、世界で共通する単位になります。

それに対し、「尺」は、主にアジアで使われていた基準で、時代や場所によって長さが変わります。

「センチメートル」は、1メートルの100分の1の長さです。

それに対し、「尺」は、中国では1メートルの3分の1、日本では、1メートルの33分の10の長さとされています。

また、和裁に使われる鯨尺は、1メートルの66分の25の長さになります。

まとめ

「センチメートル」「尺」は、どちらも長さの単位ですが、成り立ちと長さが違います。

違い
違い比較辞典