この記事では、「お線香」【おせんこう】と「お香」【おこう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「お線香」とは?意味
聖徳太子の時代に淡路島で使われだした「お線香」は、海浜に漂着した香木が形を変えて人々の心を穏やかにするものとして生まれました。
「お香」の一種であり、形状は「線」であるものを指します。
江戸時代から現在のような細い棒状に変化し、仏事や神事で庶民が使う一般的なものになったのです。
栃木県日光市では杉を加工したものを採用しており、香りもその産地によって多少の違いが見られます。
心に芽生えた邪念を消し去り、心身を清める効果が高い木が持ついろいろな作用をもたらすわけです。
「お香」とは?意味
白壇や沈香など古風で厳かな天然香木が「お香」【おこう】であり、派生したものに「お線香」や抹香、焼香という香りがあります。
お香立てに立てることで香りが上へと流れて部屋中に心を穏やかにして、空気を浄化してすごし易い空間にします。
寛ぎの空間にするとともに、部屋で楽しく過ごせるようにする役割も担うなど、さまざまな使い方が楽しめる沈静作用が高いのです。
また、孤独を癒したり、穢れを取り除くなど人にとっていい効果があります。
「お線香」と「お香」の違い
製造方法はほとんど変わりませんが、「お線香」は銘柄ごとに香料を足したものを長さ40cm、直径30cm程度の円筒形状にします。
これを専用の押し出し機に入れると細長い棒状になり、それから干し板の上に隙間なく並べて乾燥させると独特な香りを漂わせる「お線香」になり、お墓や仏壇にお供えします。
もう一方の「お香」は、香りを楽しむものであり、苛立つ気持ちを鎮めます。
主な使い方は部屋やトイレ、玄関などの臭い消しに使えますし、悪いエネルギーを浄化するために使うわけです。
まとめ
見た目はまったく同じであるため、なかなか区別がつきにくいものですが、仏壇やお墓にお供えするか、部屋やトイレなどに置いて消臭したり、香りを楽しむかの違いがあると覚えておくといいでしょう。