同じような生地である「ベルベット」と「ベロア」ですが、2語にはどんな関係があるのでしょうか?
この記事では、「ベルベット」と「ベロア」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ベルベット」とは?
「ベルベット」は細やかな羽毛の生えた美しい光沢を持つ織物です。
「ベルベット」のほか、ポルトガル語読みにした「ビロード」や日本語では「天鵞絨(てんがじゅう)」の名でも呼ばれています。
羽毛があることによって柔らかな手触りと優れた保温性を持ちますが、反面、濡れてしまうと光沢や手触りを失ってしまうため、水に弱いという性質も持っています。
きらめく光沢は立体感と高級感を演出してくれるため、高価なドレスや高級家具などで使われていることが多いようです。
「ベロア」とは?
「ベロア」は長い毛足と厚み、伸縮性がある編み物です。
先述した「ベルベット」には引けを取るものの、「ベロア」も同じく光沢を持った表面や柔らかな手触り、高い保温性を特徴に持っています。
主な素材は綿やポリエステルであり、「ベルベット」よりも安価であるため、ドレスをはじめカジュアルウェア、ホームウェアなど様々な衣服の生地として汎用的に利用されています。
「ベルベット」と「ベロア」の違い
「ベルベット」と「ベロア」の違いを、分かりやすく解説します。
「ベルベット」と「ベロア」はどちらも美しい光沢と柔らかな手触り、高い保温性を持つ生地ですが、「ベルベット」は織物であるのに対して、「ベロア」は編み物であるため、両者は似て非なるものです。
高価な品に多く使われていることからも分かるように、高級感で言えば「ベルベット」の方に軍配が上がりますが、その分「ベロア」は安価であり、ドレスからカジュアルウェアまで幅広く使われています。
まとめ
生地として同じような特徴を持つ「ベルベット」と「ベロア」ですが、「ベルベット」は織物で「ベロア」は編み物ということで、両者は全く別のものということでした。