「魔術」と「魔法」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「魔術」と「魔法」の違いアニメ・マンガ

この記事では、「魔術」「魔法」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「魔術」と「魔法」の違い

「魔術」「魔法」は、それをあやつる人をそれぞれ「魔術師」「魔法使い」と呼びます。

どちらの言葉にも「魔」が使われていますが、この漢字は仏教に由来しています。

マーラというサンスクリット語が、短縮されて「マ(魔)」になりました。

さて「魔」の意味するものは、魑魅魍魎(災いの元となるもの)や、人の心を惑わす鬼です。

日本人の私たちは、この「魔」の漢字を目にすると、不思議、恐ろしい、怪しいというイメージを受けます。

「魔術」「魔法」は似たような言葉ですが、よく考えると違うことを意味しているのがわかります。

「魔術師」は、自分の手、もしくは体の一部分を使って、不思議な現象を人々の目の前で起こします。

そして生まれついての魔術師ということは滅多にありません。

ある理論や方法を研究したり実験したりして、不思議な現象を起こす力を習得した人のことを魔術師と呼びます。

しかし「魔法使い」は、もともと不思議な力を持って生まれることがほとんどです。

その才能で現実では起こらない奇妙な現象を起こします。

例えば呪文を唱えて王子様を蛙に変身させる、全てを一瞬で氷にしてしまうなどです。

「魔法」は子供の頃に読んだ絵本を始めとして、小説、映画、ドラマなどに、よく登場します。


「魔術」と「魔法」の使い方の違い

「魔術」「魔法」の意味は似ているので、同じような使い方をしている人も少なくありません。

しかし魔術は、その方法を取得すれば誰でも使えるようになる可能性があるのに対し、「魔法」は、普通の人がいくら練習しても、使えるようにならないという違いがあります。

このことを意識して使い分けると、正しい使い方ができます。

ちなみに日本では、手品のことを「魔術」と表現することもよくあります。


「魔術」と「魔法」の英語表記の違い

「魔術」「魔法」は、英語では「magic」「sorcery」「witchcraft」などで表せます。

マジックは、外来語として日本でもよく使われる言葉です。

「魔術」の意味

「魔術」は(まじゅつ)と読みます。

理解しがたい不思議な方法を表しています。

この「魔術」という言葉は、学術的(宗教、人類学など)分やでは「呪術」と呼ばれることもあります。

また人類学者の中には、魔術は科学の前段階だと主張している人もいます。

「術」が意味するのは、何かを達成するために使う方法や手段のことです。

「剣術」は剣を使う方法のことで、「占星術」星を読んで占う方法のことです。

つまり「魔術」は人の心を惑わす方法となります。

日本で「魔術」と聞くと、多くの人が手品を想像しますが、シルクハットから鳩が飛び出したり、指先からコインが続々と現れたりしたら、観客はびっくりして心が惑わされます。

「魔術」の使い方

「魔術」は、不思議な現象を起こす方法を意味しています。

「黒魔術」は、人に災いを与える悪い力になります。

ちなみに「白魔術」もあり、これは良い魔術です。

また「〇〇の魔術師」など褒め言葉としても使われています。

「言葉の魔術師」は、言葉を使い分ける能力が素晴らしい人のことです。

「魔術」を使った例文

・『その男は怪しい魔術で、目の前の水を一瞬のうちに消した』
・『残念ながら、君の魔術はもう見破られたよ』
・『素晴らしい絵画だった。あの画家は色の魔術師だね』
・『どんな魔術で、あの女性のハートを射止めたのか知りたいものだ』

「魔術」の類語

「魔術」の類語には、「魔法」「妖術」「呪術」「奇術」などがあります。

どれも少々怪しげな響きがある言葉です。

「魔術」の対義語

「魔術」の対義語に見あたるものはありません。

しかし魔術が、人が理解しがたい方法だとすると、人が理解できる方法は、理論からなる「科学」と考えることもできます。

「魔法」の意味

「魔法」は(まほう)と読みます。

これは昔からある日本語で、「魔術」と同じで、普通の人が持っていない、ありえないことを起こせる不思議な力のことです。

世界で最も有名な魔法使いといえば、やはり「ハリーポッター」でしょう。

呪文を唱えて、何かを壊したり、くっつけなり、空を飛んだりするハリーポッターは、多くの子供たちから愛されている魔法使いです。

そのほかにも「魔女の宅急便」「オズの魔法使い」魔法の鏡が出てくる「白雪姫」「魔法使いサリー」と、魔法という言葉が登場する映画、テレビ、漫画がたくさんあります。

特に子供向けの絵本などでは、「魔法」という言葉はとてもよく目にします。

「魔法」の使い方

絶対にできないと思っていたことが、できた時には、「魔法を使ったの?」聞かれることがあります。

また絶対に実際に実現するのが無理だと思った時にも「魔法が使えれば」と言ったりします。

このように、「魔法」という言葉はとても身近です、特に子供は「魔法」というファンタジーが大好きなので、絵本や物語でよく使用されています。

「魔法」を使った例文

・『魔法使いのおばあさんが、ホウキに乗って空を飛んでいる』
・『ハリーポッターは魔法学校に入学しました』
・『そろそろ彼にかけた魔法がとけるころだろう』
・『私も魔法が使えたら、このカボチャをかっこいい車に変えられるのに』

「魔法」の類語

「魔法」の類語には、「魔術」「魔力」「呪術」「妖術」「おまじない」などがあります。

「痛いの痛いの飛んでいけ」「ちちんぷいぷいのぷい」などの「おまじない」からは、微笑ましいニュアンスが感じられます。

「魔法」の対義語

「魔術」と同じで、「魔法」の対義語は見当たりません。

しかし「魔法」を絶対にありえない現象を起こさせる特別な力と定義すると、その反対派「ごく普通の力」とも考えられます。

まとめ

「魔術」「魔法」「魔術」「魔法」は、どちらも理解できない不思議な力のことを意味します。

しかし「魔術」をあやつる魔術師は、生まれつきの才能ではないのに対し、「魔法」をあやつる魔法使いは、生まれながらの才能を持つのが一般的です。