この記事では、「ヴァンピール」と「ヴァンパイア」の違いについて紹介します。
ヴァンピールとは?
ヴァンピールとは、スラヴ地方に伝わる吸血鬼のことをいいます。
スラヴ地方は、ロシアやポーランド、ウクライナ、ルーマニアといった東欧及び中欧になります。
ヴァンピールはスラヴ語やセルビア語、フランス語で吸血鬼を意味しており、英語であるヴァンパイアの語源にもなりました。
昼間は墓場で眠っていて、夜になると棺桶から這い出てくるといわれています。
人を襲い、生き血を啜って栄養源としているとされます。
不死の存在で、ネズミやコウモリ、霧などに変身する能力があります。
また、その血を吸われた人もヴァンピールになってしまいます。
ヴァンパイアとは?
ヴァンパイアは、吸血鬼のことをいいます。
英語の「vampire」をカタカナにしたもので、「ヴァンパイヤ」や「バンパイア」と表記することもあります。
人の血を吸う怪物の伝説は世界各地にありますが、スラヴ系の民族の間では紀元4世紀頃にはすでに吸血鬼の伝承が生まれていたとされます。
埋葬する際は土葬をする地域なので、亡くなったと思われていた人が土の中で息を吹き返したという事例もあったようです。
それが死者が蘇るという概念につながったと考えられます。
ヴァンピールとヴァンパイアの違い
ヴァンピールもヴァンパイアも吸血鬼のことを指しており、大きな違いはありません。
東欧や中欧のヴァンピールの伝承が西欧に伝わり、ヴァンパイアと呼ばれるようになりました。
人の血を吸って永遠に生きるという存在はとてもミステリアスだったため、小説や映画、ドラマなど様々な芸術作品の題材となりました。
その中でも有名なのは、ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」です。
まとめ
ヴァンピールとヴァンパイアはどちらも吸血鬼のことで、大きな違いはありません。
ヴァンピールの伝承が西欧に伝わり、ヴァンパイアとなりました。